内容説明
若者が「市民」となる本質を獲得するため、教室内での対話を重視するディスコース論と、「コミュニティのなかの学校」を目指すことを論じるディビソンの学校論を検討しつつ、日本における小・中・高の家庭科授業や、学校外活動、生活指導実践を参与観察により分析する。シティズンシップ教育の理論と学校現場での実践をつなぐ一冊。
目次
はしがき
第1章 シティズンシップ教育と教師のポジショナリティ
第1節 シティズンシップ教育への着目
第2節 「公」と「私」の境界を疑うシティズンシップ概念
第3節 教師への存在論的接近──教師のポジショナリティ
第4節 シティズンシップ教育の教師役割と実践構図
第2章 シティズンシップ教育の理論的枠組み
第1節 学校の内と外という問題──ベントリーとディビソンのシティズンシップ論
第2節 ディビソンのディスコース論──ディスコースを学ぶ社会的な舞台としての教室
第3節 学校の外とソーシャル・リテラシー──ディビソンの学校論
第3章 学校の内側で実践されるシティズンシップ教育
第1節 私的で個人的な生活を問いあう──小学生を対象とする食教育実践
第2節 他者の行動を読み解くディスコース──中学生を対象とする保育の授業実践
第3節 政治的判断力を育むディスコース──高校生を対象とする家族の授業実践
第4節 本章のまとめ──ディスコースを学ぶ社会的な舞台としての教室
第4章 学校の外で実践されるシティズンシップ教育
第1節 高校生のまちづくり実践
第2節 地域市民としての高校生と教師
第3節 本章のまとめ──評価権を持たない教師として
第5章 学校の内と外をつなぐシティズンシップ教育
第1節 文化活動における二重構造
第2節 生徒会活動と文化祭
第3節 学年実践と文化祭
第4節 ホームルーム実践と英語劇の授業実践
第5節 本章のまとめ──学校カリキュラム改革へ
終章 シティズンシップ教育と教師の役割
第1節 本書で明らかになったこと
第2節 シティズンシップ教育における教師のポジショナリティ
引用・参考文献
あとがき
人名索引
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- 電子書籍
- 技術王国・日立をつくった男 - 創業者…
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- 電子書籍
- F1速報 2016 オフシーズン情報号…