内容説明
「ハマの用心棒」と呼ばれ、暴力団から恐れられている神奈川県警みなとみらい署の暴対係長・諸橋。
陽気な相棒・ジョーこと城島をはじめ、部下たちから尊敬、信頼されている。
ある日、馴染みのやくざ・神野組唯一の組員・岩倉が身柄を拘束された。素人に手を出したという。
昔気質の神野が素人に手を出すはずがない。諸橋と城島は岩倉の取調に立ち会う。
表題作「防波堤」他、横浜を舞台に悪と戦う諸橋班の活躍を描く6篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
92
今回は短篇集でした。6つの話が収められていて当然のことながらそれぞれやくざが絡む話です。普通はあまり暴れない昔気質のやくざが逮捕されたり、ヒットマンに狙われたりで忙しい主人公たちですが楽しめました。2022/03/08
小説を最初に書いた人にありがとう
70
やはり今野作品は安心感があります。裏切らずに着地点に向かいます。警察ミステリーでありながら爽やかな読後感と言うのは珍しいと思う。 主人公がだいたい部下から人望が厚いのに自分では自信が無いみたいなキャラ。そこが人間臭くて格好いい。2014/11/18
はつばあば
60
諸橋の生い立ちのせいか、イマイチ人に対して素直じゃない。城島がホローしてくれるし、他の部下たちもそれこそ諸橋を含め、庶民とヤクザの防波堤として頑張っている。犬猿の仲かとも思われる笹山さんまでちゃんとカバーしてくれているってわかっていてもお互い素直じゃないのよね。神野と岩倉の登場も今回は多い目だったし、おかみさんまで出てきたのにはビックリ。「上がってくださいまし」なんていうのはいつも組長さんだったからねぇ。この組長さんもある意味「ハマの用心棒」に孫に接するように甘いのが可愛い。次作を読めるのはz・・・っと先2016/07/18
papako
57
短編集。やっぱり笹本と諸橋の絡みが面白い。他のメンバーの視点の話も読んでみたいな。2022/05/30
ナミのママ
53
シリーズ第三弾は苦手な短編集でした。続けて読んできたのでその勢いでさらーと読了。ストーリーは面白いのですが人間模様というか、深みが欲しいので、やはり長編が読みたいです。著者の警察モノは放映化されたものを面白く観ているのですが、著作はほとんど読んでいません。今回のこのシリーズが一気読みだったので、他のシリーズも読んでみたくなりました(映像化されていないものを・・)2016/03/29