内容説明
内田百閒、阿川弘之につらなる鉄道紀行の第一人者・宮脇俊三の世界が今よみがえる!
宮脇の深い教養に裏打ちされた、「写真のいらない」紀行文学。国鉄がJRとなり、寝台特急がほとんど廃止され、北海道や九州からローカル線がほぼ消えるなど、宮脇が書いた鉄道風景はずいぶん変わってしまった。その点からも、懐かしさとともに、発見の多い内容となるだろう。今はなき鉄路の地図、多数収載。
第1章 『時刻表2万キロ』――国内紀行①
第2章 『最長片道切符の旅』――国内紀行②
第3章 『終着駅へ行ってきます』――国内紀行③
第4章 『時刻表おくのほそ道』――国内紀行④
第5章 『失われた鉄道を求めて』――国内紀行⑤
第6章 『台湾鉄路千公里』――海外紀行①
第7章 『インド鉄道紀行』――海外紀行②
第8章 『殺意の風景』――小説
第9章 『古代史紀行』『平安・鎌倉史紀行』『室町・戦国史紀行』 ――歴史①
第10章 『時刻表昭和史』――歴史②
宮脇俊三(1926~2003年)
デビュー作『時刻表2万キロ』で第5回日本ノンフィクション賞受賞。短篇集『殺意の風景』は泉鏡花賞を受賞し、直木賞候補にも挙げられた。1999年には菊池寛賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
83
本書を読んでいると、宮脇作品を無性に再読、いや再々読したくなる。宮脇俊三のデビュー作『時刻表2万キロ』(1978)以来、発売と同時に買い求め、文庫が出ると通勤のお供に又、買った。特別「鉄ちゃん」ではないが鉄道旅には憧れる。宮脇の鉄道に対する姿勢や距離感が好ましく、彼の作品に読んでる時間は至福の時でした。本書の著者小牟田さんは鉄道旅行の経験が超豊富で、宮脇作品を体で理解されているかのように解説されて、紹介の引用文と解説が良くかみ合っており気持ちよく読み終えた。早速、再読と思ったが、初期作品は故郷の実家か!⇒2026/05/02
うっちー
63
私が乗り鉄になったのは、宮脇作品を読んだ影響であることを、再認識しました2022/08/28
ろべると
12
鉄道紀行の名手であった宮脇俊三の著作を回想した本。第一作の「時刻表二万キロ」が出たのが1978年のことで、鉄道旅行好きの当時高校生の私はむさぼるように読んだのだった。単なる鉄道マニア向けではなく、幅広い読者を獲得することで内田百聞と並ぶ存在となった宮脇は、中央公論社社員として中公新書の創刊や「世界の歴史」出版に関わったほか、北杜夫「どくとるマンボウ航海記」の担当者も務めたそうで、飄々としたユーモアが共通して感じられる。こういう本が最近になって出るのも感慨深い。本棚にある厳選4冊を久しぶりに読みたくなった。2022/05/03
やまほら
8
私は宮脇俊三の愛読者であった。耽読者であったと言ってもいい。著書はほぼすべて読んだし、初期のものを除けば単行本発売後すぐ購入して読んだ。最初期の『時刻表二万キロ』『最長片道切符の旅』等は、何度読んだことだろう。そんな宮脇の代表作品を、『旅行ガイドブックから読み解く 明治・大正・昭和 日本人のアジア観光』で、主として戦前の旅行ガイドを、裏表から深く「読み解」いた著者が「読み解く」本書。同意するところ、納得するところ、感心するところの連続。少なくとも鉄道書としては、対象が宮脇だからこそ、著者だからこその作品。2021/12/05
yujiru2001
7
「なんにも用事がないけれど、汽車に乗つて大阪へ行つて来ようと思ふ」2022/07/28
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