内容説明
おびやかされる、沖縄での美しく優しい生活。幼い娘を抱えながら、理不尽な暴力に直面してなおその目の光を失わない著者の姿は、連載中から大きな反響を呼んだ。ベストセラー『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』から3年、身体に残った言葉を聞きとるようにして書かれた初めてのエッセイ集。
目次
美味しいごはん
ふたりの花泥棒
きれいな水
ひとりで生きる
波の音やら海の音
優しいひと
三月の子ども
私の花
何も響かない
空を駆ける
アリエルの王国
海をあげる
調査記録
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
551
2019年に「webちくま」に連載されていたエッセイを集めたもの。著者の上間陽子氏は琉球大学教授で、沖縄の未成年少年少女の支援と調査にあたってきた。本書は学術的な側面はなく、もっと個的な領域から発せられたエッセイである。日々、頭上をオスプレイをはじめ米軍機が飛び交う沖縄。辺野古の埋め立て。そうした状況下にある沖縄で子ども(幼稚園児)を育てながら(両親もいる)の実感的な(表現は柔らかいがほんとうは痛切な)沖縄の現実を語る。タイトルの「海をあげる」は、逆説的な表現であり「この沖縄の海(辺野古をはじめとした⇒2024/01/18
starbro
422
「本屋大賞2021年ノンフィクション本大賞」ノミネート作という事で読みました(3/6)。上間 陽子、初読です。ノンフィクションというよりもエッセイに近い雰囲気でした。沖縄の各種社会問題の根の深さを感じました。 https://www.chikumashobo.co.jp/special/umiwoageru/2021/11/07
trazom
270
琉球大学の教育学の教授で、非行少年少女の問題等に取り組んでおられる上間陽子さんが、家族(夫、祖父母、母、娘)、友人たち、性被害に苦しむ若い少女たちのことや、沖縄の基地のことなどを綴ったエッセイ集。文章の奥に潜むエネルギーのマグマが、読み手に迫ってくる。愛、共感、怒り…対象に対する著者の感情の量はとてつもなく大きく、その感情量に、涙腺が何度も刺激される。著者の沖縄に対する思いの深さが、その悲劇を放置し続ける政府や本土の無理解への怒りとして迸る。このエッセイの骨太さが、沖縄の人たちの心を象徴しているのだろう。2022/01/26
venturingbeyond
224
読後、簡単に感想を記すのも憚られる重いテーマを扱ったエッセイ。『裸足で逃げる』の読後感も同様であったが、問題の所在をはっきりと示され、その理不尽でフェアネスを欠く実態を知ってしまった読者一人ひとりの読後のあり方が厳しく問われる一冊。内地と沖縄の非対称性を前にして、傍観者でいることは不公正を容認し、これを放置する行為に他ならない。さて、読み終えた私たちに何ができるだろうか?2021/11/16
けんとまん1007
219
いかに、事実が無いことにされようとしているのか・・・を、考えざるを得ない。何故・・・と思うことが、あまりに多い。と言うことは、自分自身の立ち位置にも関わること。絶望の先にあってほしい希望を見出したい。何が、できるのかを問われているように思う。2022/06/08
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