双葉文庫<br> 彼女が私を惑わせる

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双葉文庫
彼女が私を惑わせる

  • 著者名:こかじさら【著】
  • 価格 ¥803(本体¥730)
  • 双葉社(2021/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575525076

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内容説明

専業主婦の榎本佐和子は、フードコーディネーターの友人からバイトを頼まれる。手伝いを続けるうちに編集者から声をかけられ、主婦向け生活実用誌のレシピコーナーに出演。これをきっかけに、料理研究家としてデビューする。いきなり有名人となり、暮らしぶりや態度が変化していく彼女の存在に家族や友人は心をざわつかせる。女性の微妙な気持ちが交差する連作短編集。
※本作品は2017年10月に小社より単行本として刊行された『ざわつく女心は上の空』を文庫化に際し改題し、加筆修正をしたものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mayu

22
『一体全体、彼女のどこがいいっていうの』という出だしに一気に心を持っていかれ、彼女の無邪気さは天然なのか、はたまた強かなのか…読んでいる間考えずにはいられない。おっとりしていて要領が良いとも言えない専業主婦の佐和子があれよあれよとベストセラーを誇る料理研究家に。佐和子に対して僻み、妬み、呆れ、羨み、怒りを抱える同業者、崇拝するファン、母親、子供、ご近所さん、編集者の気持ちを描いた連作短篇集。 人々の機微が上手に描かれていて、ここに出てくる人々は実際にいてもおかしくないなと感じる人々ばかり!!2021/11/14

MILKy

16
昨年末に出たばかり、表紙であらすじで、気になり、早々BOで出会い手に取る!なんなん!この単純かもしれないけど、実際にありそうな面白さ、と言うのかイヤミスなのか。特に才能も無いのに、運タイミングで、同級生の縁に乗っかってなんなら踏み台にして(さわこにはその気はなく)、あっという間に料理研究家になりあがってしまった榎本さわこ。ふつーの、子ふたり専業主婦だったさわこをとりまく連作短編集!女性特有のこういう感じ!分かるし、全ては必要ないものまで欲しがってしまい麻痺してしまう転落劇。なんならオムニバスでドラマ見たい2022/02/09

吾亦紅

14
神輿にあげられて、自覚もプロ意識もないまま盛大に勘違いをしていく佐和子がとにかく哀れ。しかも、目を覚ますどころか、今度は他の料理研究家への妬み嫉みをガソリンにして、また這い上がろうとするエンディング。これは恐ろしい。読みながらどうしてもある料理研究家の顔や著書が浮かんできて困った。2025/06/09

こばゆみ

11
運だけで売れっ子料理研究家になってしまった主婦と、それを妬み嫉む周りの人たちの連作短編集。んー読みやすかったけれど、深くはないかなぁ… 売れっ子になるまでと、その後の転落っぷりが急すぎて、ちょいと付いて行けなかった(^_^;)2021/11/14

のこのこ

8
これは超リアル。どんな女性でも痛いところつかれたなって思いそう。こういう醜い感情を抱くことは誰でもあると安心感を与えてくれる。SNSで他人の日常を簡単に覗ける現代は、自分にとってのライバルを簡単に見つけられる。直接の知り合いをライバル視している美香子、智恵子はまだしも、雪乃はかなり重症だと思った。自分の抱えた虚しさに向き合わず、無意味な数字に縋る日々…。完璧な日常は決して幸せではない。何事もちょっと足りないくらいが丁度いいと思う。インスタで知人と繋がるのをやめましたが、やめて本当に良かったと改めて思えた。2023/11/24

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