内容説明
消えた肖像画、失踪した令嬢、運び出された巨大な彫像――。万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチが、ミラノ宰相ルドヴィコ・スフォルツァと、才媛チェチリアとともに不可解な事件の謎に挑む。15世紀末のミラノを舞台に、当時最先端の科学的知見をもって解き明かされる、事件の意外な真相。科学と謎を融合させたE・A・ポーの系譜に連なる傑作本格ミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
48
探偵役にレオナルド・ダ・ヴィンチを据えた5つの短編集。著者の「少女ノイズ」がかなり良かったので読んでみました。謎解きの面白さと共に、レギュラーとなる実在したダ・ヴィンチのパトロンであるルドヴィコ・スフォルツァ宰相の人柄と、『白貂を抱く貴婦人』のモデルとされているチェチリア・ガッレラーニの聡明さがもう一つの魅力となっている。歴史の背景をもっと知っていればより一層楽しめたのだろうが、知らなくても充分面白い作品でした。2016/01/30
王蠱
17
再読。ハマりすぎて続編を期待しつつ長編のほうの文庫版探してたり。チェチリアくらい「才女」って形容がぴったりな子もあんまり知らない(同作者作品ならラ・フォリア王女(ストブラ)とか近いかもだけど)。2012/06/18
ピク
15
レオナルド・ダ・ヴィンチが探偵として物静かに活躍するミステリー.ダ・ヴィンチと盟友ルドヴィゴ、そして美少女チェチリア(白貂を抱く貴婦人)の三角関係?が可愛い短編集で、もっとシリーズ読みたい.最近だとストブラを当てたラノベ作家・三雲岳人の一般小説だけど、ラノベのダンタリアンの書架とどこが違うかと言えば、ファンタジーかリアルミステリかの違いだけで、文体そのものの違いは「変な語尾のキャラがいるかいないか」だけ.2014/05/19
CaLiLa
9
ダヴィンチは尊敬する人物の一人です。よって、この物語のダヴィンチは『ちょっと…』と思いつつ、『きっとこんなだったんだろうな』とも……。 それはさておき、物語としては一つ一つの人間関係の在り方が好き。強い絆だったり、勘違いだったり……。『アスラクライン(アニメしか知らん)』の作者と同じと言われるとすごく不思議。2012/05/01
α0350α
8
「少女ノイズ」を読んで以来二冊目です。あらすじを読んで面白そうだったので買ってみました。レオナルド・ダ・ヴィンチで日常の謎、良いですね。長編の方も読んでみたいと思いました。2013/06/17