内容説明
無愛想だが、涼しげな美貌で一目置かれる俺の幼馴染、月城碧(つきしろ あおい)。
俺は彼女と同棲する中で、学校とは違う可愛い姿を段々と知っていく――
親の都合で、同居が始まった春。
再会した月城はホラー映画に怖がっていた。
そういえば、月城はビビりだった。
夏はイベント盛りだくさん。
特に海では、泳ぎが苦手な月城が、赤面しながら頼ってくれた。
秋の文化祭は、クラスから離れて二人だけの閉会式。
小学生の頃も、同じように集団から離れて二人だけで居たことを思い出した。
そして、冬。意を決した月城から、クリスマスデートに誘われて――
友達から始まった関係が、幸せに向かって変わっていく。
女性不信な俺とクーデレな彼女。二人の春夏秋冬を綴った、”同居青春小説”。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
39
無愛想だけれど涼しげな美貌で一目置かれる幼馴染・月城碧。高校で久しぶりに再会したものの、遠い存在だったはずの末久根悠が、親の都合で彼女と同居が始まる青春小説。トラウマで女子が苦手になっていた悠と、学校ではクールな碧のお友達から再開した関係。湯田とお近づきになりたい赤彫に巻き込まれて、四人で過ごす様々な夏休みイベント。あくまでお友達だから気のおけない関係だったはずの二人が、いつの間にか周囲も付き合っていると誤解するほど仲良くなっていて、そんな二人が育んできたかけがえのない絆にはぐっと来るものがありましたね。2021/10/20
オセロ
36
過去のトラウマから女性不信になってしまった悠と、悠とは小学生以来疎遠になっていた幼なじみの月城碧との青春物語。 家庭の事情で悠の家に居候することになった学校ではクールな碧が悠の前では素の自分でいられて、そんな碧の影響で悠の女性不信が柔らかいでいく様子は微笑ましい限りです。そんな2人が辿り着いた“親友”という関係はこの2人にはピッタリですかね。 2021/10/30
ナギ
32
女性不信をこじらせた主人公と同居するクーデレ幼馴染みという展開だが、ラノベではあまり見ない両親同居というのも逆に新鮮だったり。ただ続きどうするの?ってくらい季節の巡りが早いのでそこは心配ですかね。私には少し肌色が違った感じはします。2022/02/07
わたー
29
★★★★★過去のトラウマから極度の女性不信になっている主人公が、孤高の存在と変わってしまった幼馴染の少女から告白されることから始まる同居ラブコメ。両者ともに異性への接し方が壊滅的なために、体のいい断り文句である「友達から」という言葉で本当に友達として接してみたり、親密になるにつれて距離感がバグっていったりと、この二人にしかできない交流の形が見れて非常に良かった。彼女の人となりを知るにつれて、最初の告白だけが浮いているように感じたが、明かされた理由がとても彼女らしいものだったので、納得感しかなかった。2021/10/22
rotti619
27
いわゆるクーデレもの。家庭の事情で主人公の家に居候している元疎遠な幼馴染兼、周りにそっけない態度を取る事で有名な現役モデルの月城碧が、ある日突然主人公に対してだけ態度を変えて、グイグイ来る話。主人公自身は過去のトラウマで女性不信に陥っており最初非常に戸惑う事になるが、彼女の根っこの部分が変わっていない事に気付いてからは、落ち着いて対応できるようになっていた。碧が主人公と仲良くなりたかった理由が終盤明らかになるが、これが中々良い理由で、当初ありがちな物語と思っていた本書の印象をガラッと変えることになった。2021/10/22