戦争とバスタオル

個数:1
紙書籍版価格 ¥1,870
  • Kinoppy
  • Reader

戦争とバスタオル

  • ISBN:9784750517100

ファイル: /

内容説明

タイ、沖縄、韓国、寒川(神奈川)、大久野島(広島)――
あの戦争で「加害」と「被害」の交差点となった温泉や銭湯を各地に訪ねた二人旅。



ジャングルのせせらぎ露天風呂にお寺の寸胴風呂、沖縄最後の銭湯にチムジルバンや無人島の大浴場……。
至福の時間が流れる癒しのむこう側には、しかし、かつて日本が遺した戦争の爪痕と多くの人が苦しんだ過酷な歴史が横たわっていた。

■タイ…………ジャングル風呂と旧泰緬鉄道
■沖縄…………日本最南端の「ユーフルヤ―」
■韓国…………沐浴湯とアカスリ、ふたつの国を生きた人
■寒川…………引揚者たちの銭湯と秘密の工場
■大久野島……「うさぎの島」の毒ガス兵器


嗚呼、風呂をたずねて四千里――風呂から覗いた近現代史

【もくじ】
■はじめに
第1章 ジャングル風呂と旧泰緬鉄道…………タイ
第2章 日本最南端の「ユーフルヤー」…………沖縄
第3章 沐浴湯とアカスリ、ふたつの国を生きた人…………韓国
第4章 引揚者たちの銭湯と秘密の工場…………寒川
第5章 「うさぎの島」の毒ガス兵器…………大久野島
■特別対談・旅の途中で
■おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

宇宙猫

26
★★★初めから"日本人は酷い事をした"を感情的に連呼され引きながら読んだので、沖縄の黒人街や毒ガス製造は興味深かったけど、懐疑的な気分が付いて回った。丁度「SFマガジン」で戦争当事者に罪悪感はなかったが、戦争後世代になって変わったという考察が有った。著者は敗戦国教育に影響された世代のようだ。お風呂で話を聞くというテーマからはドンドンずれていくけど、貴重な話を集められている。タイの写真で「戦場にかける橋」の橋が載っていたけど、とても大きな橋と思っていたのに普通の橋でビックリ。子供の記憶だからな。2022/01/19

読特

25
「海のない湘南」寒川町、「うさぎの島」大久野島。化学兵器の製造はどうやっても正当化できない。今はなき銭湯「すずらん湯」、海を一望できる「小沓の湯」。お風呂に入ったつもりでしみじみ歴史を考える。本書の企画を満喫する。沖縄県にただ一つ残る銭湯「中乃湯」。採算度外視、切り盛りするのは1933年生まれのシゲさん。沖縄戦、そして戦後。先の大戦がここにもたらしたもの。忘れさせぬよう続いて欲しい。安田さんの粘り強い取材。想像をかきたてる金井さんのイラスト。語りのリレーはシームレスに流れる。著者のお二人と亜紀書房に感服2022/01/09

よしじ乃輔

15
温泉好きの2人が訪れる地で、戦争の爪痕をルポ。タイ、中国、韓国、沖縄、寒川、大久野島など日本軍が関係してきた土地へと調査。温泉ルポはほのぼのしているのに“日本軍の加害“という、国が無かったことにしたい罪科に対する言及という二面性のある本書。ギャップが激しい!加害者でもあり物理的精算もできていないままの日本なのだということを知る。広く読まれてほしいと思います。2021/10/28

そうたそ@吉

13
★★★★★ 図書館の新刊コーナーで何の気なしに手に取った書だが、すこぶる名著だった。国内外の温泉、銭湯を巡り、そこでの人との触れ合いから、過酷な戦争の過去を振り返るエッセイ。文章自体は凄く読みやすいし、語り口もまったり。だが、そこに書かれた戦争の記憶は壮絶だし、教科書では学べないしメディアも報じることのない、市井の人の言葉だからこそ語り伝えられてきた痛ましい過去がそこにはある。是非とも広く読まれてほしい一冊だ。2022/01/21

spatz

13
いつも軽快かつ深いなものをイラストと共に書かれる金井さんの新刊。お風呂に入りながらのルポと思いきや、ものすごく重かった。二人で旅をし、それぞれが交互に書くということでの立体感がすごい。二人は批判的な思考と脅威的なフットワークと執念の持ち主なのだが、書くものは当然ながら違う。 どれもインパクトは強い。寒川は以前住んでいたところから近く、こんなところにこんなことが感が強いし、何より、うさぎ島の衝撃と言ったら、もう読み終わってしばらく抜けられなくなりそうな。 なんでこういうことを教えないのだ、学校で! 2021/12/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18561342

ご注意
リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。