ハルキ文庫<br> 総合商社 特命班

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ハルキ文庫
総合商社 特命班

  • ISBN:9784758444354

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内容説明

「もうお終いだ。俺もお前も。今から二人でここから飛び降りる?」 ──二〇一九年十二月三十一日十六時十六分──大手町にそびえる高層ビルNFタワー、総合商社・永福商事の本社ビル三十六階。入社十年の池畑大樹は、鬼気迫る表情で同期の青山仁に強く迫っていた。アメリカ、アジアなど海外赴任も多く、最前線で活躍していた二人に、一体何が起きたのか? 日本の未来は? 働くということは? 幸福とは? を問うノンストップエンターテインメント。令和の新企業小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆのん

72
私には縁遠い『商社』を扱ったお仕事小説。商社マン=エリートというどこで得たのか分からない先入観で読み始めた本作。どんな仕事かが分かりやすく描かれている。2人の若き商社マンが新時代を築いていくストーリーだが、正反対の思考や家庭環境にも関わらず目指すものは一つで徐々に交わっていくのが面白い。物を動かす仕事から人を主体にした仕事へと変化していく。どちらを扱うにしても大変そうな仕事に思えるが、所々コミカルに描かれていて馴染みのない職業ではあるが楽しく読めた。2021/10/08

まつうら

44
青山と池端。ときおりカミカゼの吹く永福商事で若い二人が活躍する物語。商社マンの物語というと、海外に赴任して猛烈に働く姿を描くものが多く、この二人もそんな猛烈社員だ。しかしこの作品はそれだけではなく、総合商社のあり方について著者がカミカゼを巻き起こす! 著者は永福商事社長の言葉を借りて、脱エネルギービジネスを目指せという。これはよくわかるが、だからといって目指す商社をカレーになぞらえるのはどうだろう? どんな具材も調和して、いい味わいになるのがカレーだが、総合商社ってもともとそういう会社じゃないだろうか?2022/11/25

Yunemo

22
総合商社って何なの。よくいわれたラーメンからミサイルまで、モノを動かしての口銭商売。戦後日本の高度経済成長に資した役割は大きかった。国家的規模での、だからこそ政治、経済を巻き込んでの悪事も多々あったように。商社という名より、具体的に商事、物産等々の名が分かりやすい。でも変化の兆しがありありと、今のテレビCM、分かりやすくて分かりにくい、というのがほんとの気持ち。CSRからEGS、そしてSDGsへ、これらすべての実現に向けて商社が旗振り役をすべき、そこから新たな商社の存在価値が生まれる、著者の想いに納得感。2022/02/23

のぶ1958

11
商社を舞台にしたエンターテインメント小説。 とても読みやすく一気読み、痛快で温かな読後感でした。 平易なストーリー展開なのですが、これからは企業価値をROEでなくRFH(Return For Human)でみるべきという、 企業の目指すべき理念には共感できました。 「大事にしないといけないものは沢山ある、本当に大事にしなくてはいけないのは人。自分と家族、自分と関わる全ての人、、それを大事にすること。」 コロナ禍で心に染みる良い言葉もありました。2021/09/18

ダック

8
波多野先生の著作は好きですし、この本もあっという間に読み終えたのですが、ちょっと思ってたのと違うかなぁという印象でした。商社の仕事内容が少し分かった点はよかったです。2021/11/28

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