内容説明
【切なく美しい、常夜の国のビブリオファンタジー】
三途の川のほとりにある不思議な書店。イケメンの名物店主が推薦する人生最後の本を携え、死者たちはあの世へ旅立とうとするが……。
第一話 「ミニマリスト志水志万子様(享年五十三)の場合」
第二話「女子高生とラブコメしたい小田睦也様(享年二十六)の場合」
第三話 「究極の美食をお求めの来栖旬一郎様(享年三十七)の場合」
第四話 「未来の文豪を待つ浜嶋しをり様(享年二十九)の場合」
第五話 「友を訪ねて遠方より来た江戸川勝国様(享年八十七)の場合」
第六話 「駆け抜ける渋谷風斗様(享年十四)の場合」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
128
シリーズ2作目。三途の川を渡る舟を待つ間、六文銭でお買い物。今回もあの世とこの世の境目もの好きにはたまらない世界観を楽しみました。どのお話もとても面白かったです。2022/03/12
はつばあば
44
さてさて、三途の川のおらんだ書房の店主と店は人生最後にして最高の一冊に私に何を選んでくれるでしょうか。何も持たないミニマリストの女性に一抹の寂しさを覚え、転生しても悪徳政治家は変わらず・・に、ちょっとは反省して欲しいものと。この本には登場しませんが子供が三途の川を渡るなんて許せません。それが繰り返し転生するなんて地獄の閻魔さんも鬼も神様もみんな人でなしです!。あぁ鬼も神も閻魔も人では無かった(-_-メ)。賽の河原で石を積む・・そんな子供は見たくないですよね。まだ続きがありそう、いばらさんが茨木童子とは!2022/10/07
よっち
40
人生最後にして最上の一冊を選んでくれるおらんだ書房。影の総理大臣と呼ばれていた曰くありげな老人が、鬼を左右に従えてやってくる第二弾。節約上手のカリスマミニマリスト、女子高生とラブコメしたい青年、カリスマになりきれなかったシェフ、作家を目指していた恋人の本を待ち続ける女、そして政治家のエピソードを通じて垣間見えるおらんだ書房周りの秘密。なんかいろいろ繋がっていそうだなと思わせた今回のいろんなエピソードに、一時はどうなることかと思いましたけど、今のメンツでもうしばらくおらんだ書房も続けられそうでよかったです。2021/11/08
み
25
二作目になって、イロイロ分かって読みやすくなったような。三途の川は、いつか渡らなきゃなんですね、川のほとりが居心地良さそうに思えちゃいました(>_<)2021/11/16
悠
21
おらんだ書房の店主は生きた人間なのですねぇ。 そこは三途の川のほとり川を渡る死者に最後で最上の本を選んでくれる。 金糸銀糸のきらびやかな着物を羽織った店主に人生の最後に会ってみたいものです。 たのしく、感慨深く読みました。2022/05/12