竹書房怪談文庫<br> 出雲怪談

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竹書房怪談文庫
出雲怪談

  • ISBN:9784801928039

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内容説明

神々が住まい妖怪蠢く山陰
島根・鳥取の実話怪談集!

「どこかにきっとコトリバコはある…」
山中の古民家から禁忌の呪物が… (「箱」(西浦和也))より

神々の地・出雲や妖怪の町・境港、小泉八雲『怪談』の故郷・松江など、異界の香り漂う山陰の怪奇譚を綴る島根県・鳥取県の実話怪談集!
溜め池の祠に隠された恐ろしい秘密「水神様」、
怪音と共に現れたおぞましい妖怪「侵入者」
、観光地で身に起きた著者自身の恐怖体験「隠岐の声」、
鬼太郎メロディーロードで耳にした本物の妖の声「みんなで歌おう」、
弓浜合戦の跡地を今も彷徨う死霊の怨念「とどめだ!」、
古民家の天井裏から見つけたのは悪名高き呪物コトリバコ!?「箱」
――など往日の話から今も起きている実録恐怖譚まで多数収録!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

239
ご当地怪談シリーズの山陰地方の島根県と鳥取県に纏わる一冊は素朴な味わいで良かったですね。まあ似通った話が多くなるのは仕方ありませんが、あまり神経質にならずに素直に楽しみたいですね。島根県『バチ』本間亀二郎:ある神社で何十年に一度の本殿の解体修理が行われた。修理の手伝いは神社のある集落全体で行われ、ちょっとしたお祭り騒ぎとなり氏子筆頭のAさんは熱心に取り組まれ無事に終わった。だが、それから奇妙な事が起き出した。Aさんの家の飼育されていた鶏がバタバタと死に犬や牛も後を追って死んだ。そして老いた両親も亡くなる。2022/05/05

HANA

64
実話怪談集。全編鳥取、島根が舞台となったご当地怪談集となっている。出雲って島根県の半分なのでは?内容的には島根県の前半、特に冒頭「土葬の地」「野辺送り」は土俗というかその地方独特の風習と怪異が絡み合って、これぞ地方を舞台にした怪談というところ。後半の鳥取も鬼太郎ロードや境港を舞台にしたものが目を引く。ただご当地怪談の宿命なのか、怪談という観点から見るとどうも物足りないものを感じる話が少なくない。夜に仮面が出るだけだったり、武士の幽霊が「とどめだ!」と叫ぶに至っては何をや言わんか。地方と怪異の両立は難しい。2021/10/21

mariann

23
島根県の怪談かと思いきや、山陰2県 主に鳥取県西部と島根県東部に集約されていた。(他部もあり)島根なんかは神社関連が多いのかなと思ったけど案外日常に潜んでいるじんわりと怖い話。4人の作家さん達は島根、鳥取両方の話を書かれているのに鳥取の方が圧倒的に怖い。いや、現象に悪意を感じる。島根では土葬の地、飲み屋に出る女、社の目。これはデパートに立っていた祠というからなんかヤダ。鳥取は伝統の意味、借家、夜釣り、黒いシミに訪ねてきたもの。島根でもそうだが、やって来るシリーズは怖い。呼んでもないのに来ないでほしい。2022/10/10

qoop

11
島根と鳥取の実話怪談集。複数作者の多彩さを感じながら、それを支える土地柄・風土に流れる通奏低音に聴き入る。触れてはいけないものに取り巻かれたかのような禁忌の感覚を強く憶えるのは、山陰にもつ印象ゆえかも知れないが。古川創一郎氏〈鋭い日野くん〉〈隠岐の声〉、本間亀二郎氏〈バチ〉〈天使の階段〉、神原リカ氏〈とどめだ!〉〈怪力じいさん〉、西浦和也氏〈みんなで歌おう〉〈箱〉が印象に残った。2021/10/11

凪子

8
初読み作家さんしかいない!!皆さん文章もわかりやすくて面白かった!美保神社のおみくじが怖くないけどとても好き。正直鳥取のお話の方が怖かったな…。なんというか、陰性で、じっとりしてる。借屋が怖い。2022/09/04

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