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内容説明
『半沢直樹』の源流は「任侠映画」だった!
コンプライアンス遵守が盛んに叫ばれる現代。かつて全盛を極めた「やくざ映画」の命脈も風前の灯火だ。しかし、その中は「組織論」「義理と人情」など、日本社会の本質を理解するカギがそこかしこに隠されている。
『仁義なき戦い』『人生劇場 飛車角』『博奕打ち 総長賭博』『緋牡丹博徒』『県警対組織暴力』--日本映画史に燦然と輝く名作を紐解きながら、難解と思われがちなこのジャンルの「歴史」「全体像」「楽しみ方」をわかりやすく解説。
なぜやくざ映画は、我々の心を掴んで離さないのか。不健全な作品にしか、救えない魂があるからだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
地下アイドル(芸名・明石駅キセル)・寺
61
『兄弟仁義』で「俺の目を見ろ、なんにも言うな」と歌ったのは北島三郎だが、「俺の目を見ろ、一重じゃないぞ」と歌ったのは関根勤だった(だからどうしたというのでしょう)。しかしそんな仁義を重んじたり、時には「仁義なき戦い」を繰り広げるのがやくざ映画である。私は真面目な家庭で育ったので、長らく不良性のあるものに嫌悪を抱いていたのですが、先日「仁義なき戦い」を見て操が破れたように東映の実録ものを夢中で観ています。そんな私にはタイミング的にもピッタリの入門書でした。春日太一のやくざ映画への思いも共感できます。お薦め。2021/10/03
ヒデキ
35
「やくざ」映画の歴史と各社のトレンドの違いを描く作品でした。 メインが、どうしても東映中心になっていますが、各社から、どうやってメインスターが、東映ヤクザ映画に集まってきて、自分の居場所を作ってきたのかが面白かったです。 2022/01/03
Isamash
29
1977年生まれの時代劇・映画史・研究家春日太一氏2021年著作。鶴田浩二主演映画から仁義なき戦いを手がけた笠原和夫論が面白かった。日陰者としての経歴がベースにあると。やくざ映画の入口として北野監督アウトレイジが勧められていた。仁義なき戦いの幾つかは見ているが、鶴田浩二や高倉健、藤純子の任侠映画は見ておらず興味を覚えた。任侠映画「博奕打ち総長賭博」を三島由紀夫が大絶賛したことは初耳。監督ではマキノ雅弘、石井輝男、加藤泰、小沢茂弘、鈴木清順、山下耕作、深作欣二、中島貞夫、五社英雄、三池崇史が紹介されていた。2023/01/01
ぶんぶん
22
【図書館】やくざ映画の面白さを語っている。任侠、義理、人情、を描き屈折した人生の疑問点を突きつける。これは、心の底に現状では待たされない鬱屈した精神の人に訴えかける映画紹介本だ。やくざ映画の原点はギャング映画という見方は目からウロコでした。確かに何にでも元になるものはあるんだなあ。スカッとした「日本侠客伝」や「緋牡丹博徒」を観て溜飲を下げていた頃が懐かしい。「仁義なき戦い」の頃は観ていない、ドロドロのやくざ抗争が嫌になっていたのかな。あっさりと上辺をなぞった入門編、更なる歴史編を読みたくなってしまった。2022/04/09
ミズグ
7
自分自身アウトローとは程遠いけれど世間からはぐれているという点で共鳴する。 元気や感動を押し付けるエンターテイメントはきつい。 圧倒的な勝利を収めて世間から感謝されて颯爽としているヒーローは観ていてきつい。 やくざは自己完結のための闘いで、何か大きなものを成し遂げようとするものでなく己の美学を貫くために個人的な幸せには背を向け、絶えず孤独なままリア充状況からは終始、程遠い。 全部自分に当てはまる。2021/10/30
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