朝日新書<br> 歴史のダイヤグラム 鉄道で見る日本近現代史

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朝日新書
歴史のダイヤグラム 鉄道で見る日本近現代史

  • 著者名:原武史【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 朝日新聞出版(2021/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022951397

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内容説明

特別車両で密談する秩父宮、大宮vs.浦和問題を語る田山花袋、鶴見俊輔と竹内好の駅弁論争……。鉄道が結ぶ小さな出来事と大きな事件から全く知らなかった日本近現代史が浮かび上がる。朝日新聞土曜別刷りbeの好評連載、待望の新書化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

101
以前から時々朝日新聞の土曜日に配達される紙面に掲載されていて時たま読んでいた記事がまとめられてこのような新書になっているとは思いませんでした。日本の近現代の歴史のちょっとした出来事などを写真とともに説明してくれるのは楽しい感じがします。ただそれぞれの記事一つ一つに関連性があまりないので不満に思われる方がいられるかもしれませんが鉄道好きの方にはいいのではないかと思われます。2024/03/24

まーくん

99
2.26事件勃発のその夜、弘前第八師団勤務の秩父宮は弘前駅で大阪行き急行列車に増結された特別車両に乗り急遽、上京の途に就いた。翌朝、増結車両は長岡駅で普通列車に付け替えられ上野へ向かう。途中、上越線水上駅で、朝、秋田行き急行に乗り上野を発った東京帝大教授平泉澄と落ち合い、高崎駅までの間、車中で密談を交わす。二人の間で一体何が話し合われたのか?鉄道が関わる歴史の一場面を切り取ることにより日本近現代史の知られざる姿を鮮やかに描く。朝日新聞土曜別刷り「be」連載。毎週愛読しているが記憶にないものも多いのは何故?2021/10/07

ベイス

94
ひとつひとつの題材に、鉄道趣味的マニアックさと、歴史オタク的トリビアが織り交ぜられ、楽しく拝読。天皇が乗車する御召列車とすれ違う列車や停車駅の便所を隠したこと、交差する鉄道は電気をも止めたこと、ハンセン病患者を人目につかぬよう貨物列車で長島まで運んだこと、それはあたかもユダヤ人を絶滅収容所へと運んだ貨物列車を連想させるという指摘。著者が父と一緒に全国各地の鉄道を幼少期に乗り継いだエピソードも盛り込まれる。類似の著書も読んでみたい。2024/03/06

へくとぱすかる

59
買っておいたのに、デイパックに入れたまま。電車に乗って読める本がないかと思って、気がつく。車内で読めたのは半分ほどだが、鉄道と現代史の関係の密接さには圧倒された。皇室関係の記事が多いのは、連載が半藤一利さんの「歴史探偵おぼえ書き」中断のピンチヒッターだったからと、あとがきで明らかにされている。政治・戦争・文化など、鉄道との関係はしだいに薄れていくようだが、交通にしめる重要性を忘れるわけにはいかないだろう。著者の関心のせいか、東京近郊の記述が大部分という印象。こういう史的事実はぜひ全国から発掘してほしい。2023/05/29

Book & Travel

42
近代政治学者で鉄道ファンの著者による鉄道を絡めた歴史のこぼれ話。朝日新聞beでの連載を纏めたもの。戦中の天皇の行幸、文豪や学者の旅の記録、郊外の開発史、歴史的事件に関わる話など、一章一章は短いが内容が多彩で奥深い。帰還兵と米兵を乗せた敗戦直後の横須賀線の光景や、原爆投下四日後の広島駅の一コマなど印象的な話も多かった。私はマニア程の知識はないが、車窓や読書を気儘に楽しめる鉄道の旅は好きで、効率重視で味のあるローカル線や特急が無くなっていくのは寂しく感じる。なので著者の鉄道愛溢れる後書きには大いに共感できた。2022/12/26

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