- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
日本を代表する戦国期武田三代の研究者が、その波乱の歴史を語る。武田信虎は1507年、国衆が周囲に割拠し、しかも今川・伊勢・諏方氏と敵対関係に陥っている状況で武田惣領家を受け継いだ。その後、信虎はいかに甲斐統一、また首都甲府の建設を成し遂げたのか。その信虎を追放し家督を継いだ信玄は、武田家の版図を信濃、飛騨、駿河にも広げ、晩年には足利義昭・織田信長・上杉謙信を驚倒させる外交戦略をとって信長と対峙する道を選ぶ。信玄が打倒信長にこだわった理由とは。しかし、その直後信玄は急死し、諏方神(すわじん)氏を称していた勝頼が跡を継ぐ。長篠の戦いのあと、一時は信玄を超える最大の版図を得たのにもかかわらず、勝頼はなぜ最後の武田家当主となったのか。信玄があのタイミングで信虎を追放した理由、長篠の戦いの真の敗因なども、最新の研究成果を踏まえて明快に解説。源義光の子孫である甲斐源氏の家宝「御旗・楯無(鎧)」を代々受けついだ名門武田家の実像に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
99
某所で絶賛炎上中の平山先生による、自説ダイジェスト本である。『武田氏滅亡』やその他の大量の著作を400ページ程に圧縮してあるので、情報の密度は高い。この一冊で武田氏研究の現在を通覧できるお得な著作であると言えよう。2024/07/22
roatsu
19
新書ながら400頁超の贅沢な一冊。戦国酣の16世紀の武田家当主三代の生涯と事績を最新の研究成果を反映して描き、同時代とその後の時代において戦国大名武田家とは何だったのかを改めて整理する。結末が分かっている勝頼公の章は読むのが辛いが、改めて彼が直面した情勢の困難さとその中でなし得た施策が詳らかにされ最善を尽くしつつも遂に武運尽きた実態が理解できると思う。田野での滅亡に際し土屋昌恒が放ったとされる血を吐くような言葉は胸に刺さる。甲信の山に登ると山頂から見える山々と地域がかつては全て武田領国だったかと思わず胸が2021/10/17
YONDA
18
武田研究の第一人者である平山先生の著作だけあって、研究の成果や新たな調査結果が随所に盛り込まれている。しかし、武田好きには長篠の敗戦から滅亡への道程は悲しい…。年内最後の読書に相応しい一冊であった。初詣は武田神社と恵林寺に行きたい。2022/12/30
maito/まいと
17
歴史が長く、情報量が多いので、まともに取り掛かったらとんでもないことになる武田家の歴史が(分厚いけど)新書で解説されている一冊。特に武田家は著名な信玄だけに注視しがちだが、前後も知っておかないと取り違えが起きやすい題材なだけに、この括りでの構成は心強い。また、近年再評価がなされている信玄の父・信虎についての情報量が多めなのもうれしいところ。同著者の『武田信虎』が分厚くてくじけた方はこの本から入っていくと、かなりのエッセンスをインプットできる。信虎をも含めた、武田家を知る入り口としてもオススメ。2025/06/10
ごん
17
信虎、信玄、勝頼の武田氏三代についてまとめた一冊です。著者の武田氏への思い入れが感じられるのがとてもいいですね。軍事国家である戦国大名は戦闘に勝利する事で内部支配を確立し拡大していきますが、一旦大きな敗北し、その後の対処を誤るとあっというまに瓦解してしまう。それは名門の武田氏でも変わらないようです。(まあ、それは武田滅亡から80日で本能寺となった織田氏もあまり変わらないですけど。)最後の土屋正恒の言葉が重いですね。長篠の敗北ではなく御館の乱で上杉景虎を見捨てたことが勝頼の最大のミスということですか。2023/05/07
-
- 電子書籍
- 最強課金プレイヤー【タテヨミ】第67話…
-
- 電子書籍
- 仮面をかぶった魔術師43 NETCOM…
-
- 電子書籍
- F REGENERATION 瑠璃 愛…
-
- 電子書籍
- 殺し屋Sのゆらぎ(2) ゲッサン少年サ…
-
- 洋書
- Moonfleet




