内容説明
東京ディズニーランドで清掃のアルバイトをしている、永江環奈。ある日、彼女はテーマパークの顔として活躍するアンバサダーになれることを知り、挑戦を決意する。不可能だと言われながらも、周囲の応援を受け、夢に向かって前進する環奈。迎えた選考会当日は雨、さらに園内で大騒動が発生して。知られざる〈バックステージ〉を舞台に、仕事、家族、恋、そして働く者の誇りを描く、最高の青春小説。(解説・藤田香織)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
168
東京ディズニーランドでバイトをしている環奈。カストーディアルキャストという清掃スタッフであることに家族は不満。彼女自身も夢を追いテーマパークの顔アンバサダーに挑戦する。前作と同様にディズニーランドの裏側、一般の会社以上の体育会系とカーストの中で悩み奮闘する。そして本社の正社員は、夢を与えるディズニーリゾートから夢と魔法を取り除いた実体のみを見ている。前作の続きではないが、あの後藤が…。大人になったな、後藤。脳内で、主人公環奈が橋本環奈ちゃんに変換されていた。2022/08/29
nobby
166
思ったより静かな青春お仕事小説的な仕上がりにビックリ!舞台はタイトルのままに誰もが憧れる〈夢の国〉東京ディズニーランド。この度登場の自虐過ぎる主人公が所属するのはカストーディアルキャストすなわち掃除スタッフとはまた何とも地味(笑)前作に引き続き語られる仕事場としてのTDRの現実に、あたかも夢から醒まされる衝撃…懐かしき人物の心強い活躍に思わずニヤリ♬唐突ながらアンバサダーという華やかポジションを目指す展開での魅惑のパフォーマンスは爽快!不可思議な出来事の顛末に派手さは無いが、導かれた彼女の成長は心地よい。2021/11/01
ひさか
123
2021年10月新潮文庫刊。書き下ろし。シリーズ2作目。前作とは異なった女性の主人公のお話。がんばり、気づき、仲間という要素で、ハードルを超えて行く展開が楽しく面白い。後藤さんが前作に登場した方だったというのは、解説を読むまで、気づきませんでした。2021/12/17
Kanonlicht
122
前作から16年。まさか続編が出るとは。物語内でも同じ年数が経過し、コロナなどの時事ネタも取り込みつつ、TDRの職場環境にもちょっとした変化が。相変わらずのドタバタ劇も、さすが夢と魔法の王国と割り切れば気にならないどころかさもありなんと思えてしまうのが不思議。今回も文句なしで面白かった。映像化したら最高なんだろうけど、Dの許可は絶対におりないよね。2021/10/03
ゆみねこ
101
TDLの清掃スタッフ=カストーディアルキャストとして働く19歳の永江環奈。パークの顔・アンバサダーを目指し果敢に挑戦する。自分に自信を持てない環奈が夢に向かって挑戦することで成長して行くストーリーは爽やかな読後感で面白かった。シリーズ16年ぶりの続編で嬉しい登場あり。2021/11/17