中公新書<br> 米中対立 アメリカの戦略転換と分断される世界

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中公新書
米中対立 アメリカの戦略転換と分断される世界

  • 著者名:佐橋亮【著】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 中央公論新社(2021/09発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121026507

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内容説明

「中国は唯一の競争相手」――バイデン米大統領がこう明言するように、近年、米中の角逐は激しさを増している。貿易戦争、科学技術開発競争、香港・台湾問題……。米国の対中姿勢は関与・支援から対立へとなぜ一変したのか。両国のリーダーが誰になろうとも、今後も対立が続き、緊張緩和はないのか。国交回復から現在まで、五〇年にわたる米中関係をたどり、分断が進む世界のなかで、日本のとるべき針路を考える。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

37
アメリカは自由主義・民主主義という価値観を信じているから、経済的に発展した国は、自分たちと同じ価値観を得ようとするという勘違いをしていたのだろう。2022/04/19

おせきはん

34
中国に対する期待と違和感の間で揺れ動いてきた米国の様子が丁寧に解説されています。経済的なつながりが強いため、両国の関係が短期間で破綻することはないでしょうが、両国関係は日本にも大きな影響があります。対中関係で考慮すべき主要な論点を確認できました。2021/08/24

yyrn

28
1979年の米中国交正常化以降、アメリカは中国に三つの期待(政治改革、市場化改革、国際社会への貢献)を寄せていたと教えられると、ああそういえば当時は、ソ連けん制の意味もあってアメリカの方から中国に接近し面倒をみてやろう、だから世界の工場としてせっせと稼げよという感じだったのだな。まさか経済力のみならず、軍備や科学技術力でもアメリカを脅かす日が来ようとは想像もしなかっただろう。中国支持は本気だったのか1998年でも当時のクリントン大統領は(台湾独立、二つの中国、台湾の国連加盟)の3つをNO!だと表明し、⇒2021/11/12

崩紫サロメ

26
20世紀後半以降の米中関係をアメリカの外交政策の視点から分析する。1979年米中国交正常化から間もない頃は、アメリカは中国の近代化に「関与」することに積極的で、それは天安門事件以降も変わらなかった。これはアメリカの圧倒的な優位を前提とした姿勢であったが、21世紀以降次第に中国の成長は警戒、緊張へと変わっていく。この対立を新しい「冷戦」と呼ぶことはせず、著者は「相手の行動に対して対話や協調よりも相手への反論や関係縮小のための政策を優先させる政治的不和を継続している状態」という(p.258)。2022/04/26

moto

26
米中関係50年史。 タイトル「米中対立」だが、本書ではアメリカの対中政策の変遷を辿っている。特に、アメリカの対外政策に影響を及ぼす国内アクターについても、深く分析を加えている(第5章)。50年史ではあるが、オバマ政権以降の対中政策の記述が多く(オバマ政権期、トランプ政権期にそれぞれ一章を当てている)時事的な要素が強いことも否めない。 新書でありながら、様々な識者・専門家の知見を明示的に参照しているのが印象的だった。学徒としては、末尾の参考文献リストも貴重である。 2021/08/21

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