内容説明
毎朝起きるとゴキブリまみれ、残飯を求めゴミ箱に飛び込む──。注目のアジア系アメリカ作家が描く、上海からニューヨークへ移住した極貧一家で育つ少女のダークでコミカルな連作短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
65
YAではない。移民文学。中国からアメリカに移住した家族の物語を子供の目線から語る、短編7つ。家族は愛しあいながらも子供を支配し、自分の夢や野望を押し付けようとする。[ウィ・ラブ・ユー・クリスピーナ][空っぽ、空っぽ、空っぽ][母以前の母たち][弟の進化][私の恐怖の日々][なんであの子たちはレンガを投げていたんだっけ?][川に落ちたあんたを、私が助けたの!]▽極貧からの無知と暴力が読んでいて嫌になる。ポップにかかれて「パンクだ」と表現されていても共感できない。いきおいだけで読了。中国人こわい2022/01/28
ヘラジカ
61
あけすけで騒々しく、溌剌として感情に満ち溢れた短編集。これまた新しい移民文学の一つ。アメリカに移り住んだ中国人一家に生まれ育った少女たちの生々しい日常が、驚異的な密度と疾走感で描かれている。思春期の不安定でどぎつい極彩色の世界に目を瞠る読書。連作小説のようにそれぞれの家族がゆるやかに繋がっている構成も愉快だった。設定とテイストの似た作品が多く、続けて読んでいると飽きがくるのは難点ではあるが、強い酸味と甘みを同時に味わえる中々にショッキングな作品集だ。この作家のエッセイも是非読んでみたい。2021/08/30
ヒデミン@もも
49
この爽やかそうなタイトルと表紙に騙された。中国系アメリカ人の苦しみは想像できない。親も子も苦しくて重い。2022/03/14
星落秋風五丈原
33
アメリカにやってきた中国人を描く移民文学というと今までもっとキレイなものだったけどこちらはワイルドで猥雑。表紙を見てスイートだと思った人はびっくりすると思います2021/09/21
千穂
27
図書館で借りて読み始めたが2週間延長しても読み終われない。この本、私には向かないみたい。暴力的でついていけなかった。2022/03/10