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内容説明
大名の親子の間で交わされた膨大な書状が、熊本藩・細川家に残されていた。そこには、江戸幕府の体制が確立していく過程と、取り巻く人々の思惑がリアルタイムに記録されていた! 江戸初期を知るための必読書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
崩紫サロメ
12
江戸時代初期、幕藩体制の確立までのあり方を外様大名である細川忠興・忠利親子の往復書状を用いて描き出す。エリアスの描く「宮廷社会(絶対王政期フランス宮廷)」と江戸初期の類似性という着眼点も面白いが、何より著者が精読し編纂してきた書状という史料の扱い方、その特性を歴史学を志す人にも、また一般読者にも伝えている点が高い評価に値する。書状は政治過程や人の感情が詳細にわかる史料だが、当事者同士の共通の話題は説明が省かれたり、両者が同じ場所にいるときは数が激減するなどの限界もあると指摘、史料論としても面白い。2025/12/20
MUNEKAZ
12
もとは1993年の刊行。以前から読みたいと思っていたものなので復刊はうれしい。外様大大名の改易がまだ普通にあった江戸時代の初期、細川忠興・忠利親子の二人三脚での世渡りを、二人の往復書状をもとに再現する。戦国の気風を見せる忠興に対し、気遣いと人質時代に培った人脈を駆使する忠利と世代間の違いも垣間見えるのが面白いところ。また親子の苦闘を読みやすい筆致で描いているだけに、自慢の息子・忠利に先立たれて取り乱す忠興の姿には、思わず涙を誘われる。噂と嫉妬が渦巻き、忖度まみれの江戸城の「宮廷政治」の激しさが伝わる一冊。2021/11/05
akiakki
5
外様大名から見る幕府政権や権力といった視点が面白い。「常に上様の御前にいると考えている」と忠利に説く忠興の用心深さが外様の立場だったのでしょう。有力者である家老との顔繫ぎが欠かせませんが、その家老の権力の源泉は将軍からの信任なので結構権力として脆い。秀忠に代替わりしたとたん本多正純が罷免された例を見ると、交際する政権内の有力者を決めることすら結構ギャンブルだったのではないか。書状と言う一級資料ですら研究者にとってメリットデメリットがあることは驚き。あと忠長が割とシグルイのまま。2022/09/20
Teo
3
いやはや「宮仕えは辛い」を絵に描いた様な江戸時代の大名の御奉公。あんな事までしないとお上の覚えめでたく安泰になれないのでしょうね。翻って現代社会でも同じで、でもそれを全くしなかった私は語るまでもなく。生まれ変わって人生やり直しても多分やらないですね。2023/05/01
代理
2
細川家も江戸時代初期も嫌いなんだけど楽しく読めた。生き残りを賭けた配慮の人忠利、細かすぎて嫌われることもあるのがリアル。人脈も返って謀反の疑われる恐れがあるため慎重がだいじ。忠興が最期に思い浮かべたのが戦場の日々なのが良い。面白かった。2025/12/08
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