内容説明
本書は,初等整数論と整数論の図形への応用についての解説書である。
全4章の前半の2章分で一般的な整数論を展開する。割り算の定理やフェルマーの小定理といった学術面はもちろん,完全数や友愛数,整数論の暗号技術への応用など,是非知っておきたい整数の話題が網羅されている。
後半の2章分では平面格子点に関する論題が展開される。整数座標の点として定義される格子点を頂点とする「格子多角形」を用いると,整数の理論を視覚に訴えながら確認することができる。
この100年間で多くの発展が見られながらも類書が僅かしか見られないこの分野を,優しい手ほどきで楽しく学ぶことができる一冊である。
目次
第1章 整数の基礎
割り算の定理
ユークリッドの互除法 ほか
第2章 整数におけるいくつかの話題
オイラーの定理
RSA暗号 ほか
第3章 格子多角形
ピックの公式
等辺多角形 ほか
第4章 図形の中の格子点
図形の面積と格子点数
シュタインハウスの円と格子点の問題 ほか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
オザマチ
11
整数論について学ぶため手に取りました。演習問題の解答と解説が付いているので、独学しやすいです。ただ、後半はちょっと駆け足な感じがします。2020/10/09
MrO
3
個々の話題が面白く、どこからでも読める2022/10/09
MrO
1
初等整数論はひととおり勉強できる。問題解答も詳しいので、演習書としても使える。話題は豊富。2017/04/12
舌噛
0
第3章と第4章が本編.第1章と第2章は初等整数論が初めてでないかぎり読む必要はないが証明がきれいで気持ちいいので読むのをオススメ.ブリクフェルトの定理の系を使って,任意の自然数nに対して面積も含まれる格子点もnになるような円盤の存在を示す定理の証明で,n以上になるような中心とn以下になるような中心を結んで離散版の中間値定理みたいなのを使う論法が面白かった.ガウス整数の解説は本書で初めて見たが使い方がわかってよかった.後半誤植が多数あるが正誤表が公開されているしそれに載ってない間違いも自力で修正できる範囲.2024/09/15
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