内容説明
慶長二十年五月(1615年6月)。豊臣秀吉が築いた天下の名城・大坂城を舞台に、戦国時代最後の大合戦がはじまろうとしていた。乱世に終止符は打たれるのか、敗北は即ち滅亡……。7人の人気作家が、戦国最終決戦「大坂の陣」に参陣。累計16万部突破の大好評「決戦!」シリーズ第2弾!
目次
鳳凰記 葉室麟
日ノ本一の兵 木下昌輝
十万両を食う 富樫倫太郎
五霊戦鬼 乾緑郎
忠直の檻 天野純希
黄金児 冲方丁
男が立たぬ 伊東潤
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
10$の恋
35
冬と夏に渡る二度の「大坂の陣」、七名の著名作家が自由な目線でその時を語る_。巨鐘に含まれた一文「国家安康 君臣豊楽」は淀君の呪詛と謀略だった/真田信繁(幸村)が影武者を駆使した説/大坂商人の矜持/何度も蘇る「五霊戦鬼」伝説とは/切支丹の側女を愛した武将/豊臣秀頼が「黄金児」であったこと/武士としての本懐⋯。死地を求めて突撃する大坂方武将の殺気、徳川側は武士の意地や手柄などの思惑が交錯し足並みが揃わない。武将それぞれの立場で描いた六編、その中でも冲方丁の「黄金児」は特に輝き、傑作一冊を読んだ気になった。2025/08/05
キャプテン
35
★★★★☆_「*不定期開催*日本小説100名城フェア」No.002。うわーい!!まだ2城目だー!【大阪城(大阪府大阪市)】太閤秀吉が作り上げた、最強にして、最高の絢爛さを誇った天下人の城。国内最大級の総構えを備えていた。大阪冬の陣、夏の陣を多角的に描き出す短編集。真田信繁と豊臣秀頼のかっこよさが際立つ作りになっている。長宗我部盛親の方が好きな俺としては、少し寂しい。大阪城が動くとき、それは日本の歴史が動くときである。壮大な復元天守が目玉として知られているが、全体的な縄張りの作られ方を俯瞰するのがオススメ。2019/01/09
ベローチェのひととき
23
決戦!シリーズ、8冊目。今回は大阪城を読んだ。7人の作家による7編の短編集。今回の主人公は、松平忠直、真田信繁、近江屋伊三郎、水野勝成、福島正守、淀君、豊臣秀頼の7名。豊臣秀頼や淀君については作者によって見方が異なり色々と描かれている。今回の物語についてもなかなか面白い内容でした。どの本を読んでも秀頼は頭が切れる人物として描かれている。だから家康も怖かったんだろうと思う。2024/04/13
Our Homeisland
19
決戦!2冊目。大阪の陣の話は先ごろ万城目氏の「風太郎」を読んだばかり。これまで読んだものからの平均的なイメージは、何とかしたい浪人衆と、大野兄弟などに言われるまま何のリーダーシップも発揮できずに家康にされるままになっている情けない淀と秀頼というものであるが、淀と秀頼の思慮とリーダーシップ、幸村のイメージも覆す話などバラエティに富んでいました。福島正則の弟のクローズアップも初めて。それにしても水野勝成という武将の経歴のユニークさには本当に驚かされました。関ケ原やその他も早く読みたいです。2019/09/24
tomo
14
☆☆☆ 3.8 大坂城に籠ることになった秀頼は、結構な偉丈夫とは知っていたが、これほどとは。身長190cm以上、頭脳も明晰でしかも大恩ある秀吉の遺児。これは家康からしたら目の上のたんこぶ以上のもの。徳川家のためには、滅ぼすべしと思うのも仕方ないのかな。大坂の陣の時点で家康すでに73歳。既に高齢者でヨボヨボになっていてもおかしくないが、生気がみなぎっていたらしい。秀頼という、輝く若者に触発されたのかな。爺さんになってもこんなに元気なのは、オレがという気概によるものが凄かったのでしょう。2025/11/24
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