内容説明
本書は子供の頃に誰でも使ったことがあるであろう,定規とコンパスを用いた作図についての解説書である。小中学生の頃の定規とコンパスの用途といえば,簡単な直線や円を描くという作図程度に留まっていた。しかし,この単純な作図操作に更なる考察や条件などを加えることで,数学的な意味を持つ様々な図形を作図することが可能となる。古くはユークリッドの時代から綿々と研究が続けられてきた作図の研究について,実際に作図をする様子を追いながら詳説する。小中学校では感じ得なかった,新たな「作図のたのしみ」が感じられる一冊である。
目次
第1章 基本作図
第2章 作図の技術
第3章 マスケロニの定理
第4章 シュタイナーの定理
第5章 作図と代数
第6章 作図不能問題
第7章 正17角形の作図