内容説明
本シリーズは,数学の急所と思われる部分,理解に困難を感じると思われる部分,また数学全体の理解に役立つと思われる部分を要点ごとにコンパクトにまとめたシリーズである。第18巻の本書では,近代代数学の中核である体の理論について述べる。数学者アーベルは,5次方程式のべき根による根の公式の不存在をしめすことに成功した。本書の目的は,このアーベルの方程式論の根幹を解説することである。
目次
第1章 無理数性の証明
第2章 体とベクトル
第3章 対称式と根
第4章 共役と準同型
第5章 根の公式
第6章 有限体