ちくま学芸文庫<br> 戦国乱世を生きる力

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ちくま学芸文庫
戦国乱世を生きる力

  • 著者名:神田千里【著者】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 筑摩書房(2021/09発売)
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  • ISBN:9784480510303

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内容説明

応仁の乱以降の中世日本は、まさに戦乱の時代であった。民衆は、殺害、略奪、放火の危険にさらされつつ、無法地帯を生き抜いていかねばならなかった。戦国大名も自身の野心のためだけに行動できたわけではなく、「国を静謐せしめる」(平和の秩序を回復する)ことにその存在意義が求められた。「土一揆」から「宗教」、「天下人の在り方」まで、この時代の現象はすべて平和を願い、なんとか乱世を生き延びようとした民衆の姿と切り離して考えることはできない。「乱世の真の主役としての民衆」を焦点とした戦国時代史。

目次

戦国乱世に生きる――はじめに
1 土民の蜂起
土一揆にかかわる人びと
村落にとっての土一揆
飢饉と足軽
戦乱の主役たち
2 一揆と村
国一揆の平和
村の自検断
本所領の平和
3 戦国の大名・戦国の将軍
国を掌握する大名たち
自治と自力の組織
京都町民の支配者
4 宗教の力
乱世に求められた信心
一揆の教団
「百姓の持ちたる国」
信心の平和
5 戦乱のなかの信仰
世俗と共存する一向一揆
家の信心
キリシタン信仰の広がり
主従関係にみる一揆
宗教現象としての社会
6 織田信長の入京
信長の「天下布武」
室町幕府の崩壊
天下人織田信長
7 統一への道
大坂籠城と勅命講和
安土宗論
戦乱の終息
自律の社会――おわりに
ちくま学芸文庫版へのあとがき
参考文献
関係年表
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

68
滅茶苦茶面白い。戦国時代を題材にしているが個々の事件や合戦に言及するのではなく、全体としてのシステムのようなものについて説かれているのだが、土一揆や一向一揆、信長の政策等について一気に新しい知見を仕入れる事が出来た。例えば一向一揆が「百姓の持ちたる国」という文言とは裏腹に本願寺の大名化だったり、将軍の権威が思ってたより遥かに重要なものであったり、信長と義昭の協力関係が思ってたより後迄続いていたりと。特に宗教に関する指摘が多く、今まで漠然としていたところが一気にはっきりした感じ。知識欲を満足させられる一冊。2021/10/07

眉毛ごもら

1
民衆は戦国乱世をどう生き抜いて来たかという本。寺社や公家の荘園の村は守護と荘園領主とだと荘園領主を選んだり、徳政一揆のある時には領主と相談の上参加したり拒否したりなど一方的な収奪関係ではないのだなと。村で団結して敵対関係にある寺社武将などと交渉し禁制を勝ち取ったり近隣の村と同盟を結び危機には対応するなど自治的な事もやっている。一向一揆はぶっちゃけ狂信者的なもんかなと思ってたが、意外と上層部は批判的だったりもとの主家や国人を立てたりなど村の対応と近い所があるようで考え方をアプデしなきゃと思わされる良書だ。2021/08/31

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