内容説明
奇想天外なアイデア、ドタバタ、黒い笑い、ロマンチック、そしてアッというオチ。数ページの中に物語の魅力がぎっしり! 初期筒井康隆による幻のショートショート集、復刊。解説:日下三蔵
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
66
古書店市で手に入れた本。改めて確認したら、私が持っているのは集英社文庫版だった。どこから読んでも大丈夫。世の中への皮肉と毒っ気たっぷり。爆笑の表題作、セクハラ・パワハラ・モラハラの原理をまざまざと見せつけられて怒りで目が眩む「いいえ」、「底流」、立場逆転の「陸族館」、嫌な連鎖反応の「電話魔」、題名に納得の「怪段」。特に「体臭」は高校時代から愛用していた化粧水が販売中止になった時に感じた哀しみと必要なのに代用品が思い浮かばない事への焦燥を感じた時を思い出しました。2023/08/17
優希
57
面白かったです。筒井サンのショートショート集。未発表の初期作品の寄せ集めといった感じでしょうか。グロテスクでナンセンスなものばかりですが、それが味なんですよね。2021/11/15
おにく
37
しゃれた表題作とトリスおじさんの軽快な組み合わせが目を引く傑作短編集で、私も以前、この表紙の旧版が欲しくて、中古本を探しまわったことがあります。60~70年代のSFブームを牽引したという筒井さんのSFやファンタジー物を読むと、こういう空想を楽しむ感性が刺激され、とてもワクワクしました。ブラック要素も少なめで、普段、あまり本を読まない人にプレゼントしたいくらい、手に取りやすい一冊でした。 2023/05/12
tomi
31
初期のショートショート集(長めの作品もあり)の復刊。様々な媒体に書いたまま未収録だった作品や、同人誌時代の作品が中心。それゆえ代表作といった作品は少なく、あとがきによると同人誌時代の作は未熟な習作で「お笑い草」だそうですが、「底流」など「家族八景」にも繋がる面白い作品だと思う。「睡魔のいる夏」も良い。版元が変わっても柳原良平氏のおしゃれなイラストを引き継いでいるのも嬉しい。2024/05/24
そふぃあ
29
筒井康隆の短編集は本作が初めてだったのだが、解説/あとがきを読むと、本作は未収録作品ばかりを集めた短編集らしい。「逆流」のような下品なものから「睡魔のいる夏」のような切ない作品まで、作風の振れ幅の大きさが面白かった。 コアな読者向けと感じたので次は、解説で傑作とあった「佇むひと」が収録されたものを読んでみようかなと思った。2023/08/11
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