集英社文庫<br> 徳川最後の将軍 慶喜の本心

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集英社文庫
徳川最後の将軍 慶喜の本心

  • 著者名:植松三十里【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 集英社(2021/09発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784087442809

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内容説明

御三家水戸藩に生まれた徳川慶喜は、美男子で文武に秀でていた。一橋家養子となると、名君の資質を見込まれ次期将軍に推される。だが、出世欲がなく、黒船来航からの国難に対処して欲しいとの要望を初めは拒む。開国を迫る世界情勢を鑑み、諸外国から日本を護りたいとは思うが……。最後に将軍となり、最悪の評価を覚悟して最良を模索し続けた慶喜。溺れる国の未来を拓いた男の真意とは! 歴史小説。

目次

一章 山城育ち
二章 蚊帳の外
三章 暗き座敷
四章 火消し組
五章 火中の栗
六章 騒擾の都へ
七章 事変たびたび
八章 天保山沖
九章 二条城と大坂城
十章 漆黒の海
十一章 江戸開城
十二章 シャンデリア

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

34
幕末動乱史のなかで「がっかり人物」として描かれることが多い慶喜。本作は慶喜系の歴史資料から説き起こしたと思われ慶喜目線の幕末史としてなるほどこうだったのかと納得できる部分が多い歴史小説。朝廷側と慶喜の関係、将軍・家茂の赤裸々な描写は興味深くて参考に。水戸藩の天狗党事件の残酷な顛末はあっさりスルーで、もうちょっと慶喜との関係を書いてもらいたかったかな。2025/05/27

なつきネコ@成長した化け猫 久びさの成長

25
幕末好きとして徳川の切り札、徳川慶喜をみたかったが叶うことはなかった。禁門の変に兵庫開港は外交家、武将として確かに慶喜は輝いていた。他にお芳や渋沢への親愛に納得。人の心がないと言われるが、新門辰五郎に江戸っ子に愛された。慶喜を語る上で納得できる芯だ。そのために大阪城逃亡、江戸城開城を行った。そうみれば慶喜は侍は嫌いなのかもしれない。そのあたりは納得いく。他の作品より、武田耕雲斎と慶喜の立ち位置を対比させたのは本当に上手い。ただ、攘夷との付き合いは、慶喜を語る上で天狗党の乱はもう少し書いてほしかった。2023/05/27

Sakura

17
慶喜は「二心様」と言われるくらい本心のわかりにくい人ですが、本作は幕末の大混乱とそれに翻弄される慶喜の行動と心のうちがとてもわかりやすく描かれていたと思います。あちらを立てればこちらが立たず、肝心なところで腹心は殺され、人の気も知らずにみんな好き放題に動く。全て投げ出したくなる気持ちをぐっと堪えて、なんとか徳川幕府の幕を下ろし、30歳そこそこで隠居。半生があまりにも波乱万丈だったので、その後静岡で過ごした30年は肩の荷を下ろし、心穏やかに過ごされたのではと思いました。2022/02/22

ぷく

8
尊王の思想が叩き込まれていた故、維新の際「内乱」を必死に回避した慶喜。その気概は理解出来たが大阪城逃亡に至る慶喜の考えは読み取れなかった。彼の巷で言われている、判り難い人柄と通じるのかも。天狗党に縁があるのでその処断で慶喜を良く思っていないのだけれど最後の将軍が別の誰かだったら今の日本は違っていた、の思いは強い。ちょっとだけ開眼した1冊になった。大河ドラマの青天を突けで展開された記述もあり、特に当時都で展開された事件の背景を理解出来た。植松作品追っていきたい。(図)2023/11/04

ちゅう

4
水戸生まれで水戸育ち。天狗党が不憫でならない。だから、慶喜が嫌い。水戸藩関連の本を読んでいるうちに、名君と言われる斉昭が、そう素晴らしいとは思えなくなってきた。質素倹約が悪いとは言わないけど。さて、慶喜の本心。この本が本心かどうかは、わからない。外してるんじゃないか?と思う。けど、嫌いな慶喜が、まあ、わからないでもないよなあ、とちょっと思ってしまった。2024/09/10

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