差別はたいてい悪意のない人がする 見えない排除に気づくための10章

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差別はたいてい悪意のない人がする 見えない排除に気づくための10章

  • 著者名:キムジヘ【著】/尹怡景【訳】
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • 大月書店(2021/08発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784272331031

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内容説明

私たち誰もが「悪意なき差別者」になりうる――韓国で16万部のベストセラー邦訳!

あらゆる差別は、マジョリティには「見えない」。日常の中にありふれた排除の芽に気づき、真の多様性と平等を考える思索エッセイ。韓国で16万部突破のベストセラー!【推薦】望月優大(「ニッポン複雑紀行」編集長)、小島慶子(エッセイスト)、伊是名夏子(コラムニスト、車いすユーザー)、清田隆之(桃山商事代表)

【著者】
キムジヘ
韓国・江陵原州大学校多文化学科教授(マイノリティ、人権、差別論)。移民、セクシュアル・マイノリティ、子ども・若者、ホームレスなどさまざまな差別問題に関心を持ち、当事者へのリサーチや政策提言に携わっている。

尹怡景
韓国・ソウル生まれ。韓国語翻訳者。訳書に『夢を描く女性たち イラスト偉人伝』(タバブックス)。

目次

プロローグ あなたには差別が見えますか?

I 善良な差別主義者の誕生
1章 立ち位置が変われば風景も変わる
2章 私たちが立つ場所はひとつではない
3章 鳥には鳥かごが見えない

II 差別はどうやって不可視化されるのか
4章 冗談を笑って済ませるべきではない理由
5章 差別に公正はあるのか?
6章 排除される人々
7章 「私の視界に入らないでほしい」

III 私たちは差別にどう向きあうか
8章 平等は変化への不安の先にある
9章 みんなのための平等
10章 差別禁止法について

エピローグ わたしたち

訳者あとがき
解説 韓国における差別禁止の制度化とそのダイナミズム(金美珍)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

hiace9000

128
大統領弾劾に揺れる韓国を舞台に、米国や日本での実態も踏まえ言及した「社会的スティグマ」関連本。例の報道や現地中継を見るにつけ「なんで韓国の人ってあそこまで過激なん?」というステレオタイプ的バイアスで観てしまっている時点で、わたし自身にも確かにある差別的感情―。本書では見えざる固定観念に警鐘を鳴らし、その発見を促している。誰の中にも同時に存在し、それぞれが異なるものを有するマジョリティ性とマイノリティ性。どうすれば自分の有していないマイノリティ性を尊重し、連帯できるか。読後も自問自答を繰り返している。2024/12/16

アキ

106
何気なく言ったひと言が他人を傷つけることがある。あるシンポジウムで決定障害という言葉を発した著者が参加者に指摘され気づいた。障害者という言葉も障害のある人と言い換えることが望ましい。誰しも人は属性があり、自分の属さない集団を無意識に色付けしている。立ち位置が変われば、見える景色も異なる。本書の原題は「善良な差別主義者」。韓国社会では「公正」「平等」「民主主義」が問われ、2007年から差別禁止法の制定をめぐり議論が続いている。日常の中に潜む差別を自覚することから始めよう。平等とは差異を認めることにあるのだ。2021/10/13

とよぽん

93
マジョリティの不寛容がマイノリティの異議申し立てを妨げ、市民的不服従に至るのだという(8章)ところにハッとした。また、私たちが何気なく遣っている言葉の中に差別要素がひそんでいることも・・・。韓国の実態が書かれているが、これらは日本でも当てはまることがほとんどで、日本はむしろデモや抗議活動という具体的な行動に出る人が少ない。同調圧力のため? 一向に差別と分断は解決の方向に向かわないではないか! 悪意のない人が自らの差別に目覚めることが必要だと思った。日本訳がとても読みやすくできている。2022/10/11

おたま

91
最近労働組合の活動に関わっているが、よく感じるのが「差別」。男女差別、障害者差別、外国人差別等の問題に直面することが多い。この本は韓国での差別の実態をもとにして書かれているが、その基本的な考え方は日本の場合にも適用することができる普遍性をもっている。広範な場合を扱っており、これまで気づかなかった事にも気づかせてくれる。基本的に差別というものは、マジョリティにとって暮らしやすくできている「普通の」「正常な」社会から逸脱するマイノリティに向けられた排除の構造から生まれる。2023/06/08

J D

71
 面白かったよと先輩に勧められ読んでみた。確かに興味深い内容だった。マジョリティとマイノリティー、平等と優遇。対極にある言葉を用いながら差別の根本的てところを何度も丁寧に分かりやすく語ってくれる。初めて気付くこともあり、「そうだね~」と感じ入ったのも確か。ただ、すべてを受け入れるのには抵抗を感じた。区別という概念はないのかなと少し思った。2023/01/21

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