内容説明
戦後日本は、何が変わり、何を失ったのか。希望はどこにあるのか──。作家・真山仁が政治経済・教育・メディア・若者など、現場に足を運び、さまざまな視点から日本社会の現在地を描く。話題の朝日新聞連載を大幅加筆・再構成し、書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
201
真山 仁は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、朝日新聞連載の時事コラム集、どうせこのタイミングで出版するなら、TOKYO2020開催後のコメントも付け加えて欲しかったと思います。昭和初期の最先端のメディアであるラジオ(現代で言えばSNS)が国民を戦争に煽ったという考察は、興味深かったです。2021/09/29
遊々亭おさる
28
五輪誘致運動中から問われていた東京で開催する意味は、コロナ渦で強行とも言える開催を迎えた時点でも腑に落ちる回答は無かった。競技が盛り上がるにつれて当初の疑問や感染拡大を含めたトラブルに対する問題意識は影を潜めた印象。五輪の力を実感すると共に国民の無気力さも感じる現象か。安倍元総理を筆頭に危機管理能力が貧弱と思える政治家等への批判が顕著な本書だが、情報に煽られて暴走する国民や政治に無関心な国民に対する警笛も語られる。先の戦争責任は国民にもある。この国の未来がディストピアだとしたら国民もその罪があるのだろう。2021/10/24
katherine
25
「いったい誰のための何のための東京五輪なのか。この問いに対する解を、ぜひルポで描いてほしい」と依頼を受け、様々な社会問題について取材をし、自身の見解を新聞掲載したもの。自分自身が何かおかしいと思い釈然としないことを、鋭い考察で切り込んでくれたように思う。とても勉強になった。何事も答えを一つに決めつける傾向がある日本。正しさにしがみついて、社会を窮屈にしている日本国民。2023/05/12
まゆまゆ
23
新聞連載の時事コラム集。震災後、日本人は自分が正しいと考える正義を守るため、それに異を唱える人を排除しようとしてきた。コロナ禍においてもその流れは加速化する一方で、もはや分断は避けられないのか。いい意味で人と同じことをすることで一致団結していたのは過去の話。今や資本主義むき出しで自分さえよければいいと考える人が多数派になってしまった…なぜマスコミは「マスゴミ」と呼ばれるのか、を分析した点も興味深い。2021/09/18
タルシル📖ヨムノスキー
22
この本は東京五輪、原発問題、コロナ騒動など新聞でよく見かける話題について、真山さん独特の切り口で一歩踏み込んだ内容となっている。20ほどあるテーマに共通するメッセージとして私が受け取ったのは「批判するより行動」ということ。そう批判することは誰だってできる。ただ批判するだけじゃなくて「だったらどうするか」を考えられる人間でありたい。その時に大切なのは自分の言動に矛盾がないか。少なくとも男女平等を声高に叫びながらレディースデイに群がったり、原発反対を訴えながらコンセントから電源を取るようなことはしないように。2022/10/15




