内容説明
日本のコロナ感染拡大は、第1波の段階では見かけ上は良好に推移し、終息したかに見えた。その為世界は一時「日本方式」に注目した。しかし、世界的に例外と言える夏の波:第2波を生じ、第3波以降では懸念されていた医療崩壊が局地的に始まっている。時が経つにつれ、日本のコロナ感染拡大は、東部アジア・大洋州ではワースト5の常連と化し、世界に逆行している。この事態を巻き起こしたのは誰なのか? 世界標準のデータ・エビデンスから徹底的に検証する。
【概要】
・統計で見たパンデミック1年日本と世界
・トランプ政権下の合衆国で何が起きたか
・バイデン政権下の合衆国でどうなったのか
・なぜマスクが市中から消えたのか?
・なぜ消毒アルコールが消えたのか?
・なぜ日本はワクチンが遅れたのか?
・PCR検査後進国としての日本とその結果
・世界唯一の本邦検査抑制政策と国策エセ医療・エセ科学デマゴギー
・国策エセ科学・エセ医療デマゴギー(理論編)
・国策エセ科学・エセ医療デマゴギー(実例編)
・原理から見るPCR検査
・なぜインド株が易々と国内に入ったのか? 日本の「ザル検疫」
・なぜ第四波エピデミックが起きたのか?
・世界この先、日本この先
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミライ
31
大量の統計データを元に科学的にコロナ禍を分析した一冊(著者は工学博士の牧田寛さん)。表紙だけ見ると、文量少ないように見えるが3、00ページに小さい文字(+グラフ)で2020年初頭~2021年7月までのコロナ禍で何が起きていたのかの情報がうまくまとまっている。世界中のコロナ禍の出来事~マスク・空気感染~PCR検査~ワクチン副反応まで、これまで読んだコロナ本の中でも一番密度が高い内容だった。表題の「誰が?」はこの本を読めば明らかになると思う。2021/08/21
二人娘の父
19
タイトルどおり、日本におけるコロナ禍を悪化させた主因とそのシステムを明らかにする良書。私は理系の本に苦手意識を持つタイプであるが、そんな人間でもそれほど無理なく、感染の仕組みや防止方法、PCR検査の有用性について説かれる。取り分け「PCR検査不要論」というドグマ(教条主義)が、事態を悪化させる上で、どれだけの効果(もちろん悪い意味)を発揮したのかを明確にする。さらにその主体となった厚労省とそれを擁護する勢力(医クラ)への批判は厳しい。著者の主張の正しさは今日の感染急拡大によって証明されている。2021/08/19
だまし売りNo
18
日本のコロナ禍は薬害エイズ並みである。日本の検査抑制・入院抑制は愚策である。できる限り放置して勝手に死ぬなり、治癒すれば良いという公務員の保身第一の発想がある。 2021/10/31
Mc6ρ助
18
『本邦では、「PCR検査を行えば、偽陰性者が街を出歩いてスプレッダ になる」という、ジャパンオリジナル・国策エセ科学・エセ医療デマゴギーが流布されてきましたが、検査をしなければ、膨大な数の無症状感染者が仕事も休まずにスプレッダになり、追跡不能感染者を激増させることになります。(p236)』ツイッターで有名なコロラド先生、理論武装は完全無欠。とはいえ、素人の爺さまの疑問に上記のごとくごく当たり前に答えてくれる先生でもあありました。2021/10/10
こも 旧柏バカ一代
14
コロナ禍で何故か抑制されたPCR検査。理由は医療崩壊が起こるかららしいが、、崩壊させてるのは検査ではなくウィルスなのに何故に検査を抑制してしまう。2022/12/13