内容説明
舞台は“邪悪”な“欠落者”と判定された人間を隔離する人工島。特異な能力を持つBDことセイもその一人だ。だが彼は自分が欠落者ではないことを知っている。なんとしても島を出たいセイに、密命が持ち込まれた。報酬は破格、恩赦で島を出られる可能性もある――。セイは自身が欠落者でないことを証すため、命がけのミッションに挑む。怒濤のエンタメ巨編!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Katsuto Yoshinaga
10
「特定の人間が持つ論理的に説明しがたい邪悪性をこう表現している。譫妄なき狂気と」「譫妄なき狂気とは、自らの行為が人間社会からは受け入れられない知りながら、冷静に、両親の呵責や自制心が欠如した行動を選択することを意味している」この“邪悪”な狂気を抱える“欠落者”と判定された人間が隔離された人工島での、追いつ追われつの派手な活劇モノで、北上次郎氏が絶賛しているとなれば、そりゃぁ読んじゃうわ。そして、面白さに満足。帯に北上氏の名前がなかったらスルーしてたな。2021/07/21