祥伝社新書<br> 幻の本土上陸作戦 オリンピック作戦の全貌

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祥伝社新書
幻の本土上陸作戦 オリンピック作戦の全貌

  • 著者名:NHK「果てなき殲滅戦」取材班/中津海法寛
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 祥伝社(2021/08発売)
  • お盆休みの読書に!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~8/17)
  • ポイント 200pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784396116347

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内容説明

「どこに身を隠しても必ず探し出し、一人でも多くの日本人を殺害するつもりだ」
――アメリカ極東航空軍報告書より。
NHK BS1スペシャル「果てなき殲滅戦~日本本土 上陸作戦に迫る~」では、ジョージ・マーシャルら米陸軍が強行しようとした「オリンピック作戦(九州上陸作戦)」の全貌が克明に描き出された。本書は同番組の書籍化である。
太平洋戦争末期、一億玉砕を掲げる日本に対し、米軍は報告書に「日本に一般市民はいない」と明記し、都市はもちろん農村・漁村に至るまで徹底的に破壊しようとした。互いの憎しみの中で多くの市民が犠牲となり、75年以上経った今もその傷は癒えていない。
取材のなかで次々と明らかになる衝撃の計画の数々――日米両国での取材で発掘された関係者の証言と極秘資料からは、どこまでも残酷になる戦争の本質が見えてくる。日本殲滅を目論んだ作戦の全貌を掘り起こす。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

32
計画は知っていたオリンピック作戦。しかし、その詳細、前段階の南九州への悲惨な無差別爆撃の事実、さらなる原爆投下計画、米軍も戦死者の多さ(死傷者の75%が44年6月以降)に追い込まれていたこと等、歴史の陰に埋もれていたことが多数知れる。一度、歯車が回り始めると止めどもなく悲惨の連鎖が続くことを実感。数少ない歴史の証言者からぎりぎりインタビューできたことが凄いと思わせる良書。一読して「じゃあ、どうすれば良いか」の解答が出ないことは歯がゆいが、まずは、本書のような事実を確認し続けていくことから始まるのだろう。2021/10/16

CTC

15
8月の祥伝社新書新刊。昨年8月にBS1で放映された、米軍によるオリンピック作戦を題材にしたNHK鹿児島放送局による番組制作過程を記したもの。 沖縄での組織的戦闘終了の5日前…ト大統領臨席で行った本土上陸作戦の会議席上で示された損害想定は九州全域攻略で死傷13万(コロネット作戦による関東平野攻略では別途9万)。この数でもマーシャル参謀総長は毒ガス使用を具体検討…上陸当日に1,024発の塩化シアン弾を使用する計画が記されている。計画は具体的かつ複合的だから、原爆完成ならなければ化学戦となった可能性も高そうだ。2021/11/28

のれん

11
九州関東への大規模強襲作戦。その総力はノルマンディーすら優に超える史上最大の上陸作戦だった。 民間人を問わず殺戮し、戦術核や毒ガスも厭わぬ焦土作戦。対する日本側も子供に爆撃特攻訓練や防空壕生活、果ては自決訓練すら行う始末。 交渉材料のためだけの戦争。その惨さは言葉に出来ない。 一方で米軍は狂気の日本人を恐れたため、というあんまりな論理で戦争観を決めてしまってるのはテレビ制作だなぁと感じる。 米軍は対日戦争など気にしてなかったろう。悲惨な日本帝国像だけでなく現代に繋がる世界情勢史もまた番組には必要だと思う。2021/09/06

Aby

7
太平洋戦争終盤(沖縄戦の後)に企図された南九州に上陸する「オリンピック作戦」について,NHKの特集番組の書籍化.◆絶望的なはずの防御側が,いつになっても降伏しない.タラワ,マキン,硫黄島,沖縄など,攻撃側が多大な人的損害を出し続けて,「安価で合理的な方法」で民間人を含めて殲滅しなければ勝てないと考えた末の計画.上陸の前に,毒ガスや戦術核兵器で更地にする.その一方で日本は,アメリカ軍に強烈な打撃を与えて,日本に有利な終戦交渉をしたいと考えていた.戦争の終わらせ方の考え方が,全く合っていなかった.2022/01/04

高木正雄

5
日本軍がピシャリと上陸予定日を当てていたダウンフォール作戦。南九州上陸のオリンピック作戦について米軍側からの視点で検証し、毒ガス、原爆の戦術使用について検討していたことが明らかになっている。米軍上陸の地ならしとして行われた、南九州各地への空襲被害者への取材でばその凄惨な実態がわかった。足を失った方の戦後の苦労は筆舌に尽くしがたい2023/11/28

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