内容説明
イスラーム哲学研究の第一人者が,『コーラン』をテキストにそって,多角的な観点を用いながら解読する.イスラームの根本概念である「終末論」「預言・預言者」「啓示」等を通して,『コーラン』の深い精神性が明確にされる.本書は,優れたコーラン入門としてはもとより,井筒哲学の基礎的構造を論じた「井筒俊彦入門」の書でもある.(解説=若松英輔)
目次
『コーラン』を読む┴目次┴第一講 『コーラン』を「読む」方法┴1 『コーラン』の形成┴2 「読む」こと┴第二講 神の顕現┴3 『コーラン』の解釈学┴4 「開扉」の章┴5 神の顔┴第三講 神の讃美┴6 存在、すなわち讃美┴7 神の生ける徴┴第四講 神の創造と審き┴8 イスラームの人間観┴9 『コーラン』の存在感覚┴10 信仰の概念┴11 イスラームの終末観┴第五講 『コーラン』のレトリック的構成┴12 レアリスティックな表現レベル┴13 イマジナルな表現レベル┴14 ナラティヴな表現レベル┴第六講 終末の形象と表現(その一)┴15 レトリックの言語学┴16 『コーラン』の発展と表現意識┴17 終末の描写┴第七講 終末の形象と表現(その二)┴18 レトリックの重層性┴19 終末の概念とイマージュ┴第八講 実存的宗教から歴史的宗教へ┴20 神の奴隷┴21 アブラハムの宗教┴第九講 「存在の夜」の感触┴22 存在の夜┴23 預言者と預言現象┴第十講 啓示と預言┴24 啓示の構造┴25 神の導きの二面性┴26 質問にこたえて┴後記┴解説「読む」という秘儀──内的テクストの顕現 若松英輔
感想・レビュー
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