岩波新書<br> 大学は何処へ 未来への設計

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紙書籍版価格 ¥990
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岩波新書
大学は何処へ 未来への設計

  • 著者名:吉見俊哉
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 岩波書店(2021/08発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004318743

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内容説明

パンデミックで窮状が白日の下に晒された日本の大学.襲いかかるオンライン化の奔流,不可避の人口減,疲弊する教員,逼迫する資金,低下する国際評価――.存続の危機の根本原因はどこにあるのか.本来の大学を追究し続けてきた著者が,「時間」をキー概念に提案する再生のための戦略とは.ロングセラー『大学とは何か』待望の姉妹編.

目次

序 章 大学の第二の死とは何か コロナ・パンデミックのなかで┴第一章 大学はもう疲れ果てている――疲弊の根源を遡る┴第二章 どれほどボタンの掛け違いを重ねてきたのか――歴史のなかに埋め込まれていた現在┴第三章 キャンパスは本当に必要なのか――オンライン化の先へ オンライン化の津波が大学を襲う/大教室授業のオンライン化は本当に可能か/オープン・エデュケーションにおける日本の遅滞/オープン・エデュケーションとしてのOCW/大規模オンデマンド配信型授業としてのMOOC/ミネルバ大学の挑戦――キャンパスなき全寮制大学/オンラインが生む時間と空間の再編/オンラインとともに町へ出よう┴第四章 九月入学は危機打開の切り札か――グローバル化の先へ┴第五章 日本の大学はなぜこれほど均質なのか――少子高齢化の先へ┴オンライン化,グローバル化,そして少子高齢化/マルチステージ化する長寿化社会の人生/それでも大学は期待されていない――通過儀礼でしかない日本の大学/人生で三回大学に入学する――トランスミッションとしての大学/「通信制大学」という回路/「高専」という回路/金沢工業大学・国際高専の挑戦/ダイバーシティとコミュニティの両立に向けて――大学の本分┴第六章 大学という主体は存在するのか――自由な時間という稀少資源┴大学とは誰か――カレッジ,ファカルティ,ユニバーシティ/若手研究者たちの絶望と疲弊/「学長のリーダーシップ」が孕む逆説/ホモ・アカデミクスたちの大学人生/大学における教授の四類型/学長のリーダーシップと構造改革派/時間という稀少資源と大学構造改革/時間の劣化を反転させる大学の横断的構造化┴終 章 ポストコロナ時代の大学とは何か――封鎖と接触の世界史のなかで┴反復するパンデミックとグローバル化/大学の場所はどこにあったのか/「自粛」の日本政治を支える「世間」/メディア環境化する「世間」/日本の「大学」はそもそも官吏養成機関?/オンラインは新たな銀河系?――何が大学を殺すのか┴あとがき┴主な引用・参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gonta19

111
2021/7/17 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2021/7/26〜8/4 これまでも大学の在り方について、著作を発表している吉見氏の本。コロナで遠隔授業が主体となった大学の、今後を、明治期以来の日本の大学の位置付けから読み解く。非常に 勉強になった。2021/08/05

trazom

82
日本の大学の問題点がよく理解できるだけでなく、著者の意見が明確でとても読み応えがある。高等教育におけるリベラルアーツの重要性を指摘する著者の意見に全面的に賛成する。歴史的には、和田小六学長による東京工大の大学改革に感銘を覚える。大学は職業教育の場に堕すのではなく、「高い識見と深い教養を持つ技術者を育成する」という高い理念は、効率重視の新自由主義的な規制緩和という現代の大学改革の対極にある。ボローニャ宣言やミネルバ大学など、世界が新たな大学像を模索する中で、日本の大学が向かう方向に不安が募る読後感である。2021/05/27

ステビア

24
日本に大学=ユニバーシティはそもそもなかった2021/09/30

崩紫サロメ

21
コロナ禍にあって大学はどう変わっていくのか、変わりうるのか、も興味深かったが、そもそも戦後日本の大学における「ボタンの掛け違え」である「旧制高校の解体」の部分に納得する部分が多かった。リベラル・アーツをになってきた旧制高校が引き継がれることなく、タテ型の専門教育を行う新制大学に吸収されてしまったこと、旧制高校的な要素を持った高専に希望を見出している点など、おそらく前著『大学とは何か』と重複するところかもしれないが、リベラル・アーツ教育について考えさせられる。2021/06/16

Takaaki Sasaki

13
日本の大学の現状について批判的に考察。私も同窓会を通じて出身大学の大学改革に興味を持っているのだが、改革の道なお嶮し。第二次世界大戦後の新制大学移行時の旧制高校の良き伝統たるリベラル・アーツの継承が出来なかった「ボタンの掛け違え」はかつて宇沢弘文先生が指摘しておられたが、この本でよく理解できた。世間様は「大学入試」にしか興味がなく「大学で何を学んだか」にまるで興味がないと言う日本の悲しき現状。だから私の参加している猫町倶楽部が(最近自虐的に胡散臭いと言ってる参加者がいるが)盛り上がるのだろうなあ(^^;2021/06/26

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