内容説明
「〝女の子らしく〟の呪いを解くことができるのは、〝自分らしく〟しかないのだから」(「ライク・ア・ガール」より)。だけど世の中、自分らしくあろうとするだけで、なにかと闘うことになる。年齢、結婚、ファッション、女ともだち――いつの間にか自分を縛っている女性たちの日々の葛藤を、短編とスケッチ、そしてエッセイで思索する34編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるを@積読塔攻略作戦発動中
67
🌟🌟🌟🌟🌟。掌編、短編、エッセイと一粒で三度美味しい、さまざまな雑誌から選りすぐった全34篇のアソート的な一冊。彼女の話を読んでいると鏡に映したい自分の内面を映して見つめているような気分になる。性別を越えた「自分」に常に彼女自身が問いかけているからなのか。「よそ様は良いからお前自身はどうなんだ」と。特に良かったのが「あこがれ」「ママが教えてくれたこと」「われらのパリジェンヌ」「わたしの京都、喫茶店物語」「マーリカの手記」「マンスプレイニング考」「五十歳」「超遅咲きDJの華麗なるセットリスト全史」2021/12/24
mincharos
42
『いくら長生きしても、最初の二十年こそ人生の一番長い半分だ』イギリスの詩人の明言に大変納得。ジェンダー的思考も多く、青子さんにも通ずるところがあって、面白かった。私の中にも知らず知らずのうちに植え付けられてしまった「男の目」があるな~とも思ったり。「しずかちゃんの秘密の女ともだち」も面白かった!何も考えずに楽しんでたドラえもんだけど、そうだよね、いつもニコニコ男友達の相手して、お風呂を何度覗かれても本気で怒ったりせず、あんなのび太と結婚する未来が確定されているしずかちゃんにだって、色々不満はあるよねえ。2021/11/11
JILLmama
24
山内さんとは同世代なので、共感しかない。 若い頃の焦りや、自分はどうなっていくのか。どうなりたいか。あの頃のそわそわ感が懐かしい。 女の子みんな、よくやってるよ! 2021/09/08
shoko
14
ショートストーリー、エッセイ、スケッチの組み合わせで女性の機微を描き出す、実験的な一冊。あとがきによると、「発売期間が終わればあっけなく店頭から消える、儚い紙メディアの片隅にひっそり載っていたものを、編集者さんが落ち穂拾いのごとく熱心に集めて、編んでくれました」。著者と編集者の素敵な共同作業だったようだ。最後のショートストーリーがすごく前向きになれる内容だったので読後感もすっきり。全体的に現代のジェンダー観を織り込んだ内容。2022/02/22
Matoka
12
エッセイや短編を集めたもの。「女性」「ジェンダー」がテーマのが多かったかな。電車の中でちょこちょこ読むのにちょうど良い感じだった。2022/01/25