内容説明
ポール・セザンヌ、アンリ・マティス、バーナード・リーチ、フィンセント・ゴッホ、黒澤明、手塚治虫、東山魁夷、宮沢賢治――。アートを通じ世界とコンタクトした物故作家20名に、著者が妄想突撃インタビューを敢行。いちアートファンとして巨匠たちに向かい合い、その創作の秘密に迫る。自ら初めて手がけた展覧会の為書き下ろした格別な創作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんさん
30
『原田マハ:才能のすべてを凝縮した妄想短篇集』 京都で開催された展覧会の「発展的資料」作品。小説家、キュレーター、エッセイストとしてのすべての経験をギュッと凝縮した妄想インタビューが20篇!この本を片手に、展覧会に行きたかったな〜。2022/01/02
Junichi Yamaguchi
29
『妄想』… ショートショート的な。 いやぁ、楽しかった。 著者が持っていく手土産に、その著名人 一人一人を投影しているようで、自然と口角が上がる。。2021/09/01
ぺんぎん
23
アートを通じ世界とコンタクトした物故作家20人に妄想インタビューをしたショートショート。ゴッホはやっぱり原田さんらしい。CONTACT展、またやらないかなぁ。2021/09/17
やま
17
CONTACT展、清水寺、行きたかったなぁ。って同じような感想を持っている人が多そう。◇1話目を読んだときは拍子抜けするほどに短く、なんだこれ??最後までそんな感じかと思ったけど、ゴッホへのリスペクトは半端ない。◇あとがきを読んで、一部が展覧会のパンフレットとして使われていたと書かれていて、図録がこれだったら面白いと思った。本としては評価が分かれるだろうな。2021/09/15
NAOAMI
14
著者自身が既に物故者である各ジャンルの芸術家に「会いに行き」インタビューを敢行するという、ある種のファンタジー。三顧の礼も口を開くまでン十年通い詰めるとかなく、手土産片手に訪問すると「やぁ待ってたよ」と打ち解けている。その意味でもファンタジー。創作における秘訣というか、巨匠にとっての拘りとか、人生訓を聞き出してくる。原田マハさんの創作会話であることは間違いないが、ホントにそう言ってそうと思わせるリアリティを感じる。クリエイトすることに対する敬意とか、芸術に打ち込む姿への優しい眼差しが温かみを生むのだろう。2023/06/11