内容説明
この本は、先に訳出した同じ著者の本「コンサルタントの秘密」の姉妹編であって、両編合わせて著者ワインバーグ氏のこれまでの仕事の集大成ともいえるものである。著者ワインバーグ氏は、序文において「成功したシステムと不成功に終わったシステムを比べてみて、じきわれわれは成功のほとんどすべてが小数の傑出した技術労働者の働きに依存している、ということに気づいた。」と述べている。
人はスーパーエンジニアというと、技術をよく知っていてどんどんすごいことを思いつく人、といったものばかりを思い浮かべるかもしれない。そしてそういう技術革新能力も貴重である。だが、スーパーエンジニアが本当に「スーパー」であるためには、技術革新の力だけでなく、動機づけと組織化の能力を併せ持っていることも必要だ。この本の用語を借りていえば、「問題解決型のリーダーシップ」を身につけていなければならないのだ。
[訳者まえがき]より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
90
一人の優秀なプログラマがいれば、100人の組織が稼げるというのが業界の常識。常識の上塗りをしているだけかも。一人が書いて、一人が試験をして、一人がマニュアルを作り、二十人が営業をし、四十人が四十社の顧客対応をし、後はいろいろ。最初は動機づけがすべてかも。2014/04/01
absinthe
23
コンサルタントの秘密と並んで、GMワインバーグの名著だと思う。社会人になったばかりの時に読んだ。とにかく説明がうまいだけでなくユーモアがあって、すんなり頭に入る。こういう頭のいい人に生まれたかったな。
月をみるもの
14
"もしあなたが、誰かの運転する車に乗って旅行しなければ ならないのだとしたら、あなたは運転者が次のどちらであ ることを望みますか? a)事故を起こしたことはないが、もし事故が起こったとしたら決断力に欠ける恐れが大きい。 b)週に平均1回の割合で事故を起こしているが、緊急事態に会ったとき決断をくだすことには非常に熟達している。悲しいことに、多くの人々がbを好むようだ"2019/03/03
kumokumot
12
すべての(少しでも向上を望む)人にとってためになる本。ものごとの捉え方や考え方に大きな影響を与えてくれる。自分が生まれる前にこのような本が世の中に存在していたこと、またこれを書ける著者がこの世界に生きている(生きていた)ことに思いを馳せ、そして感謝した(本書のエピローグでの、著者から先人への感謝のように)。素晴らしい一冊。2020/01/25
アイザワカツシゲ
7
★★★★☆▽リーダーとは何か?サブタイトルのほうが主題。▽リーダーとはプロセスとの関係、MOIモデル、成長の高原と谷間など、腑に落ちることたくさん。ハウツーでなく、示唆に富んだ話が主。まさに人間学。▽ワインバーグさんの本は初読だけど、推薦が多いのは頷ける。読んだ年代にもよるというのも頷ける。2014/06/11