内容説明
衝撃の死から四半世紀、いまなお愛され、歌われ続ける尾崎豊の名曲の数々、その歌詞を分析することで、尾崎豊の歌の世界をより深く知る新たな試み!!
「最初に言葉があった」と尾崎は言う。「言葉を歌ったのが音楽になっていた」のだと。尾崎豊は、曲先行の時代にあって、珍しく歌詞を評価された書き手であった。今でも彼は、歌詞の中で生き続けている。尾崎豊を知る一番の近道は、歌詞として告白された言葉をよく読むことである。本書では、ひとつひとつの歌詞を、そこに置かれた言葉の謎を解くように、ていねいに読み抜いた。「15 の夜」「卒業」「I LOVE YOU」「十七歳の地図」「永遠の胸」「僕が僕であるために」……新たな読みの可能性を切り拓く!!
歌詞の中で生きた尾崎豊が浮かび上がる。牙をむいた孤独な青年が。
―石原千秋(早稲田大学 教育学部教授)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
爺
3
なんだか中高の現国みたいに、書かれたものから深読みしまくる本。こういうの、好きだな。自分が好きなものを、一所懸命に理解しようとしていると、好感を持たざるを得ない。尾崎家vs繁美夫人あたりの没後のごたごたに距離を置いているところも高評価。真っ正面から歌詞全文に取り組む姿勢が気持ち良い。久々に尾崎を聴きたくなり、この本を読み始めた数日前からずっと聴き続けている。2018/09/25
たろーたん
0
85年ごろは尾崎の曲を聞くことを校則で禁止する中学が相次いだ。しかし、90年代半ば、尾崎の内省的な側面、繊細さや純粋さなどが評価されるようになる。「生きる力を育てる」「自ら考える」ゆとり教育により評価されるようになり、02年には中学、高校の倫理の教科書に載るようになった。09年からは脱ゆとりで姿を消すけど。現在では、香山リカが大学の授業で学生に聞かせると「自己中心的なだけ」「何が不満か分からない」らしい。後知らなかったのだけど、「I LOVE YOU」「OH MY LITTLE GIRL」の方が人気なのね2021/07/28




