講談社学術文庫<br> ええじゃないか 民衆運動の系譜

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講談社学術文庫
ええじゃないか 民衆運動の系譜

  • 著者名:西垣晴次【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 講談社(2021/08発売)
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  • ISBN:9784065245866

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内容説明

江戸や大坂など大都市の市中で、あるいは木曽街道の宿場町や四国の農村で、「エエジャイカ、エエジャナイカ」と歌い踊る人々。このお祭り騒ぎは、幕末の日本を観察したイギリスの外交官、アーネスト・サトウの回顧録に記され、島崎藤村の『夜明け前』にも描写される。
徳川時代の末期、慶応3年(1867)夏頃から翌年にかけて、日本の多くの地域で引き起こされたこの熱狂は、いったい何だったのか。日本史上でもあまり類例のない、この不思議な現象の全貌を、各地の史料を掘り起こして明らかにした労作。
さらに、中世の神社史、特に伊勢神宮史に業績のある著者は、この「ええじゃないか」という事象を、古代の常世神や志多羅神信仰から、「永長の大田楽」、近世の伊勢踊りへと至る民衆運動の系譜の中に位置づけ、また、近世の伊勢信仰と「おかげ参り」の大流行、そして幕末の「世直し」との関連のなかで考察する。〔原本:『ええじゃないか――民衆運動の系譜』新人物往来社、1973年刊〕

目次

序章
第一章 「ええじゃないか」とは
第二章 「ええじゃないか」の発生と展開
第三章 民衆運動の系譜
第四章 伊勢信仰と民衆
第五章 おかげ参り
第六章 「世直し」か「世直り」か
参考文献
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サケ太

19
『ええじゃないか』ってなんなんだ!本書は民衆運動の一つとして『ええじゃないか』を捉えつつ、御札が降って始まった異様な運動はなぜ起こったのか、どのように・なぜ拡がったのかを考察する。その陰には古代の常世神信仰を始めとする信仰の起こした争乱から、おかげ参りに繋がっていく。自らたちの意図しない方向から変質していく世の中に対して、「世直し」ではなく、「世直り」の態度で行った『ええじゃないか』。踊ることに込められた除災の意味。その祈り、願い、そこにあった狂乱に想いを馳せる。2021/12/27

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