内容説明
自宅で自分らしく最期を迎えられる世の中へ――医療者の挑戦
2013年に開業した在宅医療専門のクリニック「やまと診療所」。自宅で最期を迎えたいと願う患者と、その家族に寄り添い支える。自分らしく死ねる世の中へ社会を変えたいと奮闘する、若い医療者たちの挑戦を描く。
【著者】
中島隆
朝日新聞編集委員。主な著作に、『ろう者の祈り』(朝日新聞出版社、2017年)、『魂の中小企業』(朝日新聞出版社、2009年)など。
目次
プロローグ
第1章 在宅医療PA――患者・家族と医療をつなぐアシスタントたち
第2章 院長――自分らしく死ねる世の中をつくる「チーム・ブルー」の要
幕間 やまとの刺激を受け止めた医療者たち
第3章 医師たち――看取り医療に集まる元専門医たち
第4章 患者と家族――自分らしく死を迎えた人たち
幕間 やまとの事務スタッフらも熱血だ!
第5章 研修・組織づくり――看取りのプロ集団へのけわしい道
第6章 家に帰るための病院をつくる――在宅医療との両輪
第7章 チーム・ブルー――新しい医療のカタチを創造する仲間たち
エピローグ――広がる焔
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
3
あのふたり、何者? 在宅医療PA―患者・家族と医療をつなぐアシスタントたち 院長―ミャンマー、大震災、そして看取り医療へ やまとの刺激を受け止めた医療者たち 医師たち―看取り医療に集まる同志 患者と家族―自分らしく最期を迎えた人たち やまとの事務スタッフも熱血だ! 研修・組織づくり―看取りのプロ集団へのけわしい道 家に帰る病院をつくる―キーワードは「共鳴」 チーム・ブルー―自宅で自分らしく死ねる世の中へ 広がれ焔2021/04/03
ヤマセミ
2
「自宅で自分らしく死ねる。そういう世の中を作る」という理念を持った板橋区のやまと診療所は「おうちにかえろう。病院」「おうちでよかった。訪看」「ごはんがたべたい。歯科」を作った。こういうことをホントに実現した熱い人たちがいることに、感動した。若かったらスタッフになりたかったなぁ。2022/11/09
Jimmy
1
東京にある在宅医療をやってる診療所の話。医療の資格のない人達を沢山使って成り立たせているようだ。前半だけ流し読みだったけど、こういう形もあるのかと感心した。2021/10/17
すのす
1
カミソリのように鋭く、火傷しそうな熱い言葉が続く。やまと診療所の在宅医療にかける思い、姿勢が迸る。患者さんが自分らしく生きて死ぬために、全力で生と死に向き合い、家族やその生活に踏み込んでいく。スタッフも皆、考え、時にぶつかりながら、考え、考え、生きている。佳く生き佳く死ぬことを実現する、一つの究極形だと思う。日報で、日記的に使うのではなく、考えたことを書くのが良いなと思った。4月から新たに病院も開設されたということで、より進化しながら、さらに突き進んでいかれると思う。刺激をもらった。2021/04/22