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内容説明
最強の食材 コオロギフードが地球が救う。
「食糧危機に瀕している人口は世界で1億5000万人を数え、前年比で2000万人増。この傾向は今後も続く」と国連が警鐘を鳴らしています(2021年5月時点)。
こうした状況で脚光を浴びているのが「昆虫食」、なかでも「食用コオロギ」に注目が注がれています。高タンパク・低糖質で、繁殖力の強いコオロギの研究をいち早くスタートさせたのが、斯界の第一人者で徳島大学長の野地澄晴さんです。
良品計画とコラボレーションした「コオロギせんべい」やグリラスと寿製菓が共同開発した「シートリア クランチ」など、多様な商品が発売されて話題となっておりますが、その開発秘話や、さらには、今後期待される各種ワクチンへの応用まで、本書では食用コオロギの無限の可能性について探ります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おせきはん
22
コオロギの研究に関わってきた徳島大学の野地学長が、食材としてのコオロギの優位性を説明しています。コオロギせんべいを食べたときに、私は違和感を全く感じませんでした。コストの課題が克服され、養殖時の環境負荷が低く栄養価が高いコオロギが一層活用される日を楽しみにしています。2021/10/19
nnnともろー
5
コオロギせんべいは食べたことがある。食材だけではなく、医療の世界でも有用だということが分かった。2022/08/15
しゅうこう
4
コオロギの食材としての可能性は知っていたが、さらに工業的にも(免疫的な意味で)医学的にも有効だとは!個人的に食材として浸透させるための最大の障壁は、元来持っているイメージによる嫌悪感かなと思っていた。でもよく考えたら既存の美味しい食材達だって元の見た目が美しいとは限らないし、工夫さえすれば案外受け入れるのは早いのかもしれない。コオロギの有用性が強すぎて、以後道端で出会ったら別の視点で捉えてしまいそうだ。
みじんこ
4
環境への配慮や飢餓対策、含まれるタンパク質の量や腸内細菌への好影響など、実際にコオロギ食がどう優れているか・なぜコオロギなのかという点について詳細に書かれており納得させられるものがある。医療分野などその他の活用も興味深い。そのままの姿で食べる場合よりも、パウダー状のものをせんべいに混ぜたような場合の話が中心なので、これならまだ抵抗なく食べられそうという気がしてくる。蜜蜂、蚕に次ぐ家畜昆虫と言われると、自分の中でだいぶイメージはしやすくなった。将来、本当にコオロギ食が日本でも市民権を得ているのだろうか。2021/08/09
Hiroki Nishizumi
3
興味深いね。いろいろな要素があって長年研究の末にたどりつきつつあるのがコオロギだとは。この手の食材はこれから伸びそうだな。2021/09/29