反緊縮の経済学

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反緊縮の経済学

  • 著者名:野口旭【著】
  • 価格 ¥4,400(本体¥4,000)
  • 東洋経済新報社(2021/08発売)
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  • ISBN:9784492315361

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内容説明

「よくわかる」「入門」では飽き足らない読者向けに、経済論壇および経済政策の現場で活躍する硬派エコノミストが、世界経済の現状を解説し、世界の経済論戦を展望する経済評論書。
 世界経済の回復は遅々として進まず、近年はコロナ禍がそれに追い打ちをかけている。多くの国は財政赤字の拡大をおそれ、「不況下の財政引き締め」が世界的に蔓延している。他方で、世界の多くの経済学者たちは、このような深刻な不況下では「超拡張的な金融政策とマイルドな財政政策のポリシー・ミックス」を主張してきた。この流れをより大きな経済学説史の視点から見ると、これまで繰り返されてきた「緊縮派と反緊縮派の終わりなき闘い」のバリエーションとみることもできる。MMTの台頭も、その文脈でとらえることが可能だ。
 本書は、2000年代からコロナ禍にいたる世界経済の状況と、世界の経済論戦を展望し、なぜ停滞が長引いているのか、これから世界経済はどこへ向かうのか、この間、世界の経済学者たちは何を議論してきたのかを明らかにし、世界経済の本格回復のために必要な政策を提言する本である。

目次

はしがき
第1章 いまなぜ反緊縮か
第2章 緊縮と反緊縮--交錯する思想と理論
第3章 変転するケインズ主義の政策戦略--ケインズ主義IからIIへ
第4章 保守派の転成--緊縮主義からオルトライト・ケインズ主義へ
第5章 躍り出た現代貨幣理論(MMT)
第6章 政府債務の将来負担と財政の維持可能性
第7章 コロナ禍に対応する経済政策
第8章 ケインズ主義III--反緊縮のための財政金融統合政策
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hurosinki

6
現在著者は日銀審議委員。硬派という触れ込みだが、ややこしいのはMMT批判の第5章ぐらい?珍奇な内容はあまりない…というか筆者の主張する政策(財政拡張とそれを支える金融緩和)はアベノミクスと大した違いはない(本書で度々肯定的に言及される)。長期的な低インフレ・低金利を論拠に、恒常的な需要不足が起きていると述べるサマーズの長期停滞論を引き、金融緩和と財政拡張による需要のマクロ的拡大の必要性を説く。需要不足の要因が気になるが、終盤の議論によれば社会の生産力が際限なく拡大することで必然的に起きるとのこと(p3902022/01/11

Go Extreme

1
いまなぜ反緊縮か 緊縮と反緊縮―交錯する思想と理論 変転するケインズ主義の政策戦略―ケインズ主義1から2へ 保守派の転成―緊縮主義からオルトライト・ケインズ主義へ 躍り出た現代貨幣理論(MMT) 政府債務の将来負担と財政の維持可能性 コロナ禍に対応する経済政策 ケインズ主義3―反緊縮のための財政金融統合政策2021/09/06

えだ

0
反緊縮的な言説を怪しげなMMTと一緒くたにし、色眼鏡で見てしまっていたけど、要するにそれは(良い意味で)ケインズ主義の展開版にすぎないのであって、さらにそれは新奇で未実施の提案というわけでもなく、実はいま世界各国がマクロ経済政策として進めている現実に追いつきそれらを読み解くために必要な知識ですらあるのだった、という気付き。 また、MMTとは異なり、決して財政拡大を無条件で肯定しているわけではない、という点も重要だろう。(cf.ラーナー・サミュエルソン命題)2021/12/04

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