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内容説明
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あなたにとっては小さな約束。でも、それはとても大きなことだった……。
ぼくとの約束、忘れないで…。猫のよもは、ゆうじさんとの釣りをたのしみにしていました。ところが、忙しいゆうじさんは戻ってきません。やがてピアノが消え、ベッドが消え、ついには…。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アナーキー靴下
54
これは泣ける…。相手が忘れてしまったかもしれない約束を、自分だけが胸に抱えているときの気持ちって、単純につらい悲しいだけじゃない複雑なものだよね。そして少しずつ何かかが失われていくときも、その約束が心の支えになって、寂しさを見過ごせてしまう。一つの約束だけが生きるよすがになって、自分だけ何もない荒れ地に取り残されて、約束した相手はまるで何事もなかったかのように現れたら、そのとき初めて自分が何もかも失っていたことに気づいて、よものように大泣きしてしまうだろうな。幸せってたくさんの約束が詰まった世界だと思う。2024/09/29
ちゃこばあ
37
仕事に忙殺されていくゆうじさんを、ずっと待っている猫のよも。とてもとても切ない。やっとやくそくを思い出してくれて…。世の仕事人間に見てもらいたいな。2016/07/19
yumiha
36
再再再読。『迷子の魂』(オルガ・トカルチュク)を読みながら、本書を連想したので、my本棚から引っ張り出す。ねこのよもをゆうじさんの迷子の魂と置き換えて読み進む。やはり切ない。2021/03/19
nyanco
33
忙しくなったゆうじさん、疲れて話もしない。ピアノを弾くのを止めるとピアノが…一緒にご飯を食べなくなるとテーブルとイスが…家で寝なくなるとベッドが…家の中からどんどんと物が無くなっていきます。「もしかしたら、ぼくも なくなっちゃうのかな。」「ゆうじさんまで なくなっちゃたのかな。」胸が締め付けらます。大切なものを失う前に、ゆうじさんが心を取り戻せてよかったね。よもの表情が豊かで、心に響く絵本でした。大切なものを見失いかけている忙しすぎるあなたにオススメ。 2010/07/26
けんちゃん
32
ゆうじさんが忙しくなるにしたがって、家の中のものがなくなっていきます。ねこのよもは心配でたまりません。釣りに行く約束も忘れられてしまうのでは、ゆうじさんが戻ってこなくなってしまうのでは…いつの間にか自分がよものような気分で読んでいました。ふと、よもとの約束を思い出し、戻ってきたゆうじさんとよもに静かな時間が流れます。このシーンはすてきでした。「忙しい」「忘れる」はどちらも心を亡くすと書きますが、心を亡くすと周りのものも消えてしまう…ちょっと背筋の寒くなるお話でした。2012/05/26
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