角川学芸出版単行本<br> 禍いの大衆文化 天災・疫病・怪異

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角川学芸出版単行本
禍いの大衆文化 天災・疫病・怪異

  • 著者名:小松和彦【編】
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • KADOKAWA(2021/07発売)
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  • ポイント 750pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784044005641

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内容説明

古代から現代に至るまで、大衆もまた作者だった。地震、火事、疫病など様々な集団的経験を経て、恐怖や悲しみを乗り越えるために、人々が創り出したものは何だったのか。
災厄と救いの想像力をヒントに、民衆の心性に迫る。『日本大衆文化史』に続く、大衆文化研究プロジェクトの第2弾!


【執筆参加者】
小松和彦、香川雅信、高橋 敏、福原敏男、高岡弘幸、齊藤 純、横山泰子、香西豊子、川村清志、伊藤慎吾

【内容】
序 疫病と天災をめぐる大衆文化論の試み(小松和彦)
第一章 疫病と怪異・妖怪──幕末江戸を中心に
第二章 疫病を遊ぶ――疱瘡神祭りと玩具
第三章 鯰絵と江戸の大衆文化
第四章 幕末コレラの恐怖と妄想
第五章 風の神送ろッ――説話を紡ぎ出すもう一つの世界
第六章 大蛇と法螺貝と天変地異
第七章 岡本綺堂と疫病――病歴と作品
第八章 近代、サイの目、疫病経験――明治期の衛生双六にみる日常と伝染病
第九章 変貌する災害モニュメント――災害をめぐる記憶の動態
研究ノート 火事・戯文・人名――『仮名手本忠臣蔵』のパロディをめぐって

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

15
大学共同利用機関の一つ日文研の活動の一環としての「日本大衆文化史」に続く成果。「大衆」とは庶民、常民等と同様、いわば群れとして「人々」を捉える謂。本著は江戸後期以降、災害や疫病等生活に影響を与えてきた事柄に、大衆が如何に反応したかを探り、以て我らが文化を明らかにしようとする。特に本書の対象とする江戸後期以降、生産力の向上により大衆が識字能力を得、文字による情報伝達が飛躍的に活発となる。民俗事象が荒唐無稽乍ら、より強力に拡散する。9人の専門家が其々執筆する。テーマの一貫性は認めるが、叙述には稍不統一を感じた2023/07/06

魚京童!

13
疱瘡神祭り。すごいよね。なんでも楽しまなきゃ損っていう考え。すべてに神があるから、疱瘡にも神になる。笑って許すっていうか、笑って終わらせる。それが大事だよね。笑うって力があるからね。2024/07/07

K.H.

9
江戸時代を中心に、疫病(時勢を反映してかこれがいちばん多い)やその他の禍いに大衆がどう反応したのかをめぐる論集。疱瘡を遊ぶ子供たちや、大地震後に鯰絵でひと儲けした仮名垣魯文、大火をパロディにする落書など、浮かび上がってくるのは、江戸の民衆のたくましいバイタリティだ。例のアマビエが瓦版を売る方便だったというのも面白い。もっともその裏には風の神送りなど、ブラックな部分も垣間見える。論集なのでひとつひとつのテーマの掘り下げはそれほどではないが、それぞれのテーマをもっと知りたくなった。2022/03/31

大臣ぐサン

3
妖怪学の世界にも流行というものがあって、目下彼岸もコロナ禍の真っ最中だ。アマビエばかりが大きな面をしているが、過去の疫病においても蔓延させる側に回ったり、鎮める側に回ったり、妖怪は様々な形で疫病と関わってきたのだ。敢えて言おう、アマビエは姿を絵にかけとは言ったが疫病を封じるとは言っていないし、肝心のコロナを予言していないし、そもそもアマビエの言い伝えなどというものは見つかっていない。「疫病を防ぐ御利益があると言い伝えられている」などという文句を見ても黙って眉を顰めるしかできないのが歯がゆいよ。ほんと。2021/08/20

faqa

1
テーマは大好物だけど文章の描写と引用の過剰さで気が散って読み難かったです。論文を読まされてるみたいで要点がぼやけて話が入って来ない。種や骨を取り除くのに忙しくさせられて、食事が楽しめず料理全体の組み合わせを楽しんたり会話にまで気を配れない感じ。日本史業界や日本語業界にありがちな枝葉末節へのこだわり癖そのまんま。逐一根拠を文中に添えなくて良いから要点だけ書いて欲しかった。根拠は参考文献として簡単に書けば良い。他国の民俗学人類学の本ならもっとメリハリがあります。2025/06/05

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