佐藤優の裏読み! 国際関係論

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佐藤優の裏読み! 国際関係論

  • 著者名:佐藤優
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  • 毎日新聞出版(2021/07発売)
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  • ISBN:9784620326917

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内容説明

キーポイントは、「公開情報 をどう読みとくか」
最新国際情勢を、外交のプロがときほぐす!
混迷の時代を生き抜くための1冊。


 日本は情報大国です。日々の国際情勢についての報道や分析について、大量の情報を新聞、ラジオ、テレビ、インターネットから得ることができます。情報の基本は新聞です。インターネット空間には、厖大な情報が流れていますが、そのほとんどのオリジナル情報は新聞です。私はインターネットに関しては、新聞社、テレビ局のホームページ、各国政府機関のホームページ以外はほとんど参照することがありません。それでも国際情勢を分析する上で、大きな支障にはなりません。
 出来事に対する見方は、雑誌に掲載された専門家の論考が重要になります。しかし、21世紀に入った頃から、有識者のポジショントークが増えてきたように思えてなりません。(略)しかし、国際関係は生き物です。国際社会で起きている現実の出来事から目をそらして、ポジショントークを繰り返しても、事柄の本質から遠ざかっていってしまうばかりです。(本文より)

目次

はじめに
第1章 コロナ禍がもたらした世界の変化
グローバリゼーションの終焉/日本が「自粛」を選ぶ理由/「翼賛の思想」/グローバリゼーションとインターナショナリゼーション/グローバルからローカルへ/格差の拡大/ファシズムの処方箋/フランスの「自由、平等、友愛」/「友愛」の役割/「社会」が前提/「自助」と「国助」
第2章 アメリカの情勢
大統領選挙/アイデンティティーの政治/赤vs.青ではなく、紫/ロビー活動/日米首脳会談/台湾をめぐる今後の中国の動き/ウイグル問題/バイデン時代の対中関係/バチカンの戦略/日本の宗教への影響/トランプ政権の逆を行く/日本の対米政策
第3章 ミャンマー問題から、米中対立の構図まで
アメリカの対ミャンマー政策/日中戦争/ミャンマー軍事政権への日本の態度/日本の果たすべき役割とは/米中対立/アメリカのロシア観/アメリカのアフガニスタン政策/イスラエル・パレスチナ問題/「イスラム聖戦」による攻撃
第4章 ロシア外交
アレクセイ・ナワリヌイ氏の釈放要求デモ/プーチン政権は安泰/プーチン大統領の宮殿/『人新世の「資本論」』/ナワリヌイ氏のデモとプーチン政権/言論の自由が、意外と認められているロシア/拘置所からのナワリヌイ氏のメッセージ/ロシア政府がデモ封じ込めに成功した理由/北方領土問題/ロシアからのシグナル/地球温暖化とロシアのエネルギー問題
第5章 オリンピックに問題に見る日本の状況
オリンピック開催について/政治問題化してしまったことの失敗/共産党の動き/共産党の中国批判/日本共産党100周年/「翼賛」/ワクチン問題/言葉の「荒れ」/三つのアイデンティティー/沖縄のアイデンティティー/アンビバレントな感覚/ナロードノスチ(亜民族)という概念
今後のニュースは この人物に注目!
今後のニュースは この地域・組織に注目!
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

22
ここ5年くらい創価学会重視の発言を多くなっているように感じる。創価学会とキリスト教には組織構造や教理に似ていることがあるから著者としても理解しやすいのかもしれない。中国が最近日本に対して静かなのは、ウイグル問題に日本があまり干渉しないことが大きいと思われる。アフガニスタンへ中国は影響力を拡大していくが、中国としては、軍隊を派遣せずにあくまで経済力支援や有力な部族への支援が中国の治安を守るために必要になる。ロシアに関しては、より政権よりの見方が強いが反プーチン派が弱いというのもまた事実。2021/08/28

おおにし

17
佐藤優氏の3つのアイデンティティの話が印象に残った。1つ目は外交官(インテリジェンス)のアイデンティティ。2つ目はキリスト教徒のアイデンティティ、3つ目は沖縄人のアイデンティティ。元外交官として国家が危機的状況に陥れば国家のために動くが、キリスト教徒として国家・民族の差異は本質的に無意味であると捉えている。しかし、母方が沖縄人である佐藤氏は沖縄と日本の間で重大な利害相反があった時は沖縄の立場をとる。3つのアイデンティティによるアンビバレントな感覚を持ち続けることが佐藤氏の原動力となっていることが興味深い。2022/09/27

Sakie

15
約1年前の著作であり、残念ながらウクライナには触れていないが、ロシアの北方領土交渉や地球温暖化についての見解は興味深い。読みどころは、氏の珍しく感情の混じる文章である。沖縄人としての強い思いと元外交官としての判断が相克している。本土人として胸に手を当てずにいられない。また、どうやら私たちは新型コロナやらウクライナ動乱やらを機にますます危うい情勢に巻き込まれつつある。自発性を重んじる"翼賛"の思想が同調圧力という強制に転じるのは、日本の政治文化であるという。恐怖政治の気配といい、どちらを向いても恐ろしい。2022/05/16

Tenouji

15
ロシア外交の視点をもつ著者は、昨今の米中の動向を冷静にみていて頼もしいw。外務省の動きはいいんだね。2021/08/22

こちょうのユメ

9
新書仕様だけど、国際関係が理解できる。中国が台湾侵攻する際、大陸側からだと山が多く時間がかかる。その間にアメリカの空母打撃群が来るので、対応するためには与那国島を抑える必要があること。しかし習近平政権は日米と戦争を覚悟しない限り、台湾を中国化することはできないことをよくわかっている。極右と共産党は過激な中国批判をするが、自公政権の中心メンバーは穏便に対応していることなど。そして北方領土問題では、1951年のサンフランシスコ平和条約2条c項で日本はクリル諸島を放棄している。以下続く↓2022/08/21

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