内容説明
「学生運動を支援してやって欲しい。革命は起こらないが、政権が動揺するくらいに」。元革命派の伝説的闘士・天野春男は、今は転向していて、学生運動に共感は持っていない。それでも、戦前から政治の裏で暗躍するフィクサー・玉城寿三郎には怨みがある――。同盟条約批准の是非に世論が揺れる中、学生たちは、権力者は、そして天野はどう動いたのか。この国はどうやって今に至ったのか。圧巻のポリティカル・エンタテインメント!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
45
安保戦争の時代を描く。覇権を握るための熱量は感じた2021/09/27
terukravitz
6
図書館本★☆☆☆☆2021/08/10
gachi_folk
4
『もののふ莫迦』で心を鷲掴みされた中路啓太。時代は江戸から戦後と移り変わっているが、アツさは変わらずまたしても心が震えた。政治家、学生、権力者、入り混じる闘争の時代。この作家、無頼な男を描くのがホント上手だな。戦後闘争の一部を垣間見た。苦いコーヒーが飲みたくなった。2023/01/05
Gen Kato
4
60年安保闘争を舞台にした(といっても一種のパラレルワールド)活劇。昭和という時代はもう「時代小説」はもちろん「伝奇小説」としてすら描いてもいいのかもしれないなあ、と思いつつ、モデルを想像しながら楽しんで読みました。。小松さんが実にいいですね。房子さんもかっこいい。そして最強に気色悪いのがプチ。夢に出てきそう…2021/12/18
まんだよつお
2
タイトルに惹かれて読んでみたが、内容との差にビックリしました。「羊頭を懸けて狗肉を売る」ってこういうことを言うのだろうか。2021/12/17