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内容説明
博物学の巨人ジャン=アンリ・ファーブル。その功績を世に広めた最大の理解者、ルグロ博士が詳細にたどる孤高の生涯。『完訳 ファーブル昆虫記』の訳者、奥本大三郎の翻訳で贈る、ファーブル評伝の決定版!
目次
ファーブルによる序文
まえがき
第1章 自然に対する直観
第2章 小学校の先生時代
第3章 コルシカ時代
第4章 アヴィニョン時代
第5章 偉大な教育者
第6章 隠棲の地で
第7章 自然の解釈
第8章 本能の驚異
第9章 進化論
第10章 昆虫の精神という幻想
第11章 調和
第12章 自然のなかの不協和音
第13章 和解
第14章 自然の翻訳
第15章 動物の叙事詩
第16章 生き物に憑かれた人々
第17章 セリニャンの夜話
第18章 人生の黄昏時に
第19章 栄光のさらし台
第20章 小さな秘密のあとの大きな秘密
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
51
少々大袈裟かも知れませんが、本と人生に関しては時に運命論者になることがあります。半世紀以上も前、小学校図書室で繰り返し借りだした数冊の本の一冊が、『ファーブル昆虫記』の第1巻で、例のフンコロガシが主人公でした。その後も『昆虫記』と名付く本は何種類か手に入れたのですが、まともに読んだのは決まって1巻だけ。いかに最初の印象が強かったか。それ以後は『昆虫記』の作者にも興味が広がり、ファーブル関連の伝記類も読んできました。本書はそんなファーブル伝の最終形と言っても良いもの。『昆虫記』の作者の誕生から逝去まで、余す2021/06/11
星落秋風五丈原
28
連れ合いを求めて最後につかまってしまう『狼王ロボ』で名高い『シートン動物記』が動物ものの雄ならば、こちらはフンコロガシの習性について書かれた話を子供の頃に読んだ人が同じ割合できっといるはずだ。皆大体子供の頃に昆虫記の子供版を読んで知っている昆虫学の巨匠の生涯。いやそんなに困窮してたなんて。2021/06/27
ロビン
17
『昆虫記』で有名な「虫の詩人」アンリ・ファーブルの生涯を「押しかけ弟子」の外科医ルグロが敬愛の念を込めて書いた伝記で、本当に素晴らしい本。科学的に厳密な研究を良しとする人たちからは、ファーブルの成した「文学と科学の融合」である『昆虫記』は批判されるのかもしれないが、観察した自然の奥に不思議な調和や法則を観る眼を持つ人間が書いたものというのは、詩の形態をとらずともまさに「詩」なのであり、著者のルグロは驚くほど正確にそのことを認識し評価している。心底から自然を愛し、小欲知足の賢者であったファーブルを尊敬する。2024/03/02
Toshi
16
序文でファーブル自身が語っているように、自分が書くことになっていた「回想記」を上手に埋め合わせてくれたとあるのだから、これは公式な評伝と呼んでいいだろう。子供の頃「昆虫記」を読んで、昆虫学者になろうと真剣に思っていた。多分ファーブルを読んだ人の10人に8人はそうだったのではないか。そこまで読者を夢中にさせたファーブル。しかし晩年までその業績は知る人も少なく、経済的にも恵まれなかった。本書の著者であるルグロは、「昆虫記」に感動し、これを世に広めるのである。訳は「完訳ファーブル昆虫記」の奥本大三郎さん。2022/03/06
Fumitaka
3
「昆虫のホメロス」という名がユゴーから贈られたものだというのは知らなかった。詩人ですからね。ただ、ファーブルは俺にとって子供の頃から思い浮かぶ偉人の筆頭ではあるものの、今となってはシャルル・フェルトンその他のファーブルの批判者たちの「博物学に詩的なものを持ち込んだ」という批判も決して間違ってはいないように思ってしまうのもそれはそれで事実である。著者ルグロがこの本でファーブルを「教権主義者ではないが精神主義者」と評しているのは、奇しくもファーブルが正統派の「研究者」ではなかったことを表しているように思える。2021/07/11
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