内容説明
複雑な現代社会に生きる私達は,さまざまな局面で「法」と出会う。その法とは何なのか,社会のどの場面でどのように働いているのか,そして法はどこから来たのか,といった法の基本をわかりやすく伝える。これからの社会を見通すための,新しい法学入門。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
25
明らかに初学者向けではない。こんなもん学部1年の春に読まされたら泣くぞ2023/07/12
Masaki Sato
1
実定法から比較法や法史学まであまねく触れていて、特に周辺法学的な部分の概要をつかむのに役に立った。ライフサイクルや組織体(法人)、市場といった切り口で横断的に見せるのも気が利いている。ただ、研究者の入門書の王道という感じなので、学部1年生が読み始めたら眠くなるのは必至。2024/01/12
まさやん510
1
Twitter等で評判が良くて読んでみたところ、最初は、法とは何かという法学入門の女将的な記述が薄く、すぐに「法と手続」という割と退屈目な内容に入っていくので、「そんなに評価すべき本かな?」と思ったが、第3章の法と社会という切り口での各法領域の解説はわかりやすかったし、第4章に、「法とは何か」という点について改めてある程度踏み込んだ記述があるという構成は、なるほどな、と思わされた。2021/07/17
たまぞう
0
第1章は法とは何かについての簡単な導入編。つづく第2章は実体法(憲民刑)ではなく手続法から始まるのが意外だったが、「手続が大事なのは基本的人権を実現するうえで適正手続の保障が欠かせないから」というのが理解できて良かった。第3章はあまたの法律を私たちの暮らしの局面ごとにうまく整理、見通しが良い。しかし近代法の法制史をあつかう最後の第4章は、入門には不要なのではと思える細かい事項・人名の列挙、他の執筆者にくらべて初学者への配慮のない読みにくい文体で、正直不満。ともあれ1〜3章はわかりやすく、全体としては良書。2022/06/12