電撃文庫<br> 日和ちゃんのお願いは絶対3

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電撃文庫
日和ちゃんのお願いは絶対3

  • ISBN:9784049135855

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内容説明

「わたし、〈天命評議会〉……辞める」
 誰にも逆らえない「お願い」の力で世界を変えてきた日和。せいいっぱい世界を良くしてきた、はずだった。でも――
〈天命評議会〉の活動のなか、日に日に心を擦り減らす日和を見かねた深春は、彼女を〈天命評議会〉から抜けさせる。
 しかしそれは、世界の情勢を狂わせ、二人の関係にも大きな亀裂をもたらしていく。少しずつ、しかし確実に壊れていく日常、見慣れた風景。そして――深春は見なくて済んでいた崩壊を、ついにその目にする。
「好きと言ってもらえて、大切にしてもらえて、とてもうれしかった――。元気でね、深春くん」
 これは壊れたままのセカイで、それでも普通の彼氏彼女になりたかった二人の、もしかして、最後の恋物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

42
誰にも逆らえない「お願い」の力で世界を変えてきた日和。しかし日に日に心を擦り減らす日和を見かねた深春は、彼女を天命評議会から抜けさせるべく決意する第三弾。評議会を抜けたことで取り戻してゆく、日和らしさとありふれた日常。一方で少しずつ確実に壊れていくもの、見慣れた風景、これまで見なくて済んでいた崩壊。できないことも増えてゆく中で共に過ごす二人の時間、そして日和へのサプライズはとても素敵でしたけど、気づいてしまったことに見て見ぬ振りをできないのが日和なんですよね...ここからどうなってしまうのか気になります。2021/07/10

星野流人

38
人を絶対に従わせる「お願い」の能力を持つ日和が、〈天命評議会〉を脱退するお話。普通の女の子に戻って、深春とごく普通のカップルとしての日常を送る日和。そんなふたりの様子は微笑ましかったです。しかしせっかく取り戻したはずの日常のあちこちに綻びがあることで、世界が破滅へと向かって進んでいる不穏な空気も感じる結果となりました。たったひとりで世界を動かし続けてきた日和が、もうどうしようもないくらいに〈天命評議会〉から逃れられないことを突きつけられた第3巻。ここから深春がどうセカイに立ち向かっていくのかが見物です2021/07/25

ナギ

34
普通を選び崩壊していく世界を選ぶか、能力を使い世界を維持するか。という二択を迫られた形ですが、日和が求めるモノは何なのか。非常に重い内容なので心を預けてしまうと自身も崩壊しかねないのでその辺は抑制しながら読むのが大変でした。最終的にどこにたどり着くのか期待しています。2021/12/24

みやしん

18
どうしてもシリーズ開始からコロナ禍とのシンクロが意識されてしまい遂に決定的な事が起こる。強権を振るえば、感染者を離島にでも集めるよう「お願い」すれば早期解決しそうなのに。神にも等しい力を持つヒロインになんでこれだけ余裕をかませるキャラがいるのか。人となりを把握した結果の態度なんだろうけど、ヘイトを集めながらも生き残るタイプかな。物語はまだまだこれからのようなのに、続くかどうかは作者のメンタル次第?2021/07/30

のれん

17
天災や感染爆発、紛争、国家問題など時事問題を元ネタにしてきた今作だが、現実の後追いのような問題爆発もあって悲壮感に現実感が混ざっていた。 しかし、別に今作はモキュメンタリー作風なんかではない。ただ世界を変えられる女の子とそれに恋する普通の男の子の恋愛模様、セカイ系の物語なのだ。 家で盛り上がる何でもない高校生恋愛と対比する、東京崩壊は最早懐かしさすら覚える見慣れた、でも響く今作のテーマそのものだ。 2021/07/17

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