内容説明
「過去を取り消せないが、未来には働きかけられる」。他者と状況から学びつつ思考したデューイは、保守的かつリベラルな未来志向の哲学を構想した。プラグマティストは近代化にどう応答したのか。大衆社会論、心理学、神学、ロマン主義、自然主義、パース、ジェイムズ、ローティなどとの線を結び、アメリカ哲学の新しい星座を描く。
目次
導入 ジョン・デューイはどうして宗教哲学者なのか
1 彼の知的ポートレイト
2 宗教はなぜ哲学の問題になるのか
3 デューイはなぜ検討されねばならないか
4 議論の手順や構成について
序論 A Common Faithはなぜそう呼ばれるか──共同性、想像力、歴史
1 宗教哲学の主要概念──信仰、共同性、敬虔
2 デューイ宗教哲学における「信仰」の構造
3 なぜ宗教は共同性の問題になるのか
4 どのようにして信仰の共同性は拡大するか
5 どこまで共同性が認められうるのか──機械や動物は「人類」か
第一部 近代アメリカにおける消費・政治・宗教
第一章 近代アメリカにおける大衆消費社会の生成と構造
1 シカゴ万博から消費社会へ──ブーアスティンとその批判者
2 近代アメリカの三つの革命──グラフィック革命、民主化、生産体制
3 イメージと疑似イベント
4 消費の社会的影響──オリジナルとコピーの行方
5 消費は感性を書き換える
6 アメリカ的生活様式と、その共同性
第二章 「リベラリズムは豚を焼くために納屋を焼いてしまった」──リップマンとデューイの先入見論
1 複雑な社会、漂流する個人──リップマン=デューイ論争の解体
2 「ボヘミアの海岸」が描かれていない地図──外的制約とステレオタイプ
3 近代社会におけるステレオタイプの機能と、専門家への疑義
4 豚を焼くために納屋を焼く──リップマンの隘路
5 探偵と衣服、そして初心
6 見失われた道筋──「論争」の先へ
第三章 不安定な覚醒者たちの連帯──憂鬱、科学的方法、レトリック
1 「覚醒」の時代における民主主義
2 病める魂、回心による解放、近代的な憂鬱
3 覚醒者の手記とその解釈
4 解釈における二つのスタイル──教義的方法と科学的方法
5 私たちはいつでも中間のどこかにいる
6 他者との不一致を知るための間文化的視点
第四章 介入する部外者たちの重なり合う関心──二つの公私概念と公私の境界設定をめぐって
1 「公共」哲学者、ジョン・デューイ?
2 当事者ではなく、アウトサイダーの公共性──動物心理学からの影響
3 脱地域化と、介入する公衆──ウェルズ、ウォラス、リップマンからの影響
4 公私の境界設定と「物質文化」の問題
5 CFにおける「重なり合う関心」──デューイ、ローティ、ロールズ
第二部 信仰と想像力の哲学
第五章 創造的想像力と自然化されたロマン主義──心理学から宗教学へ
1 ロマン主義的遺産の相続者、ジョン・デューイ
2 想像力の概念史
3 Psychologyの想像力論
4 A Common Faithの想像力論
第六章 消費者に自己超越は可能か──ブーアスティン、デューイ、ニーバー
1 ジャズエイジ、あるいは一九二〇年代に由来する「期待」
2 イメージに飲み込まれる社会──産業と消費者の観点から
3 消費は理想を台無しにする──ブーアスティンとスコット・フィッツジェラルド
4 経験にある理想の芽を育てること
5 理想概念の由来と展開──ラウシェンブッシュとC・S・パース
6 共感、敬虔、有限性
7 ニーバーにおいて、ニーバーを超えて
ほか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シッダ@涅槃
chiro
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