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内容説明
国家や社会にとってではなく、わたしやあなたにとって必要なのが経済学だ。「分配」や「再生産」から「生存」や「企業」、そして「失業」や「開発」──こんなにもアクチュアルな問題とむきあい、人まかせでない自分なりの判断をもちたいと願う全てのアマチュアヘ。「教養としての経済学」の入門講義。
目次
序章 なぜ、いま、経済学の歴史なのか
【経済学入門としての経済学史】
【経済学史にとりくむ準備をする】
第1章 分配
1・1 アリストテレス
1・2 分配をめぐる考察の系譜
第2章 再生産と価値
2・1 スミス
2・2 再生産をめぐる考察の系譜
2・3 価値をめぐる考察の系譜
第3章 生存
3・1 モラル・エコノミー論
3・2 生存をめぐる考察の系譜
第4章 政府
4・1 デュピュイ
4・2 政府をめぐる考察の系譜
第5章 効用
5・1 限界革命三人組
5・2 効用をめぐる考察の系譜
第6章 企業
6・1 ヴェブレン
6・2 企業をめぐる考察の系譜
第7章 失業
7・1 ケインズ
7・2 失業をめぐる考察の系譜
終章 ふたたび、なぜ、いま、経済学の歴史なのか
【経済学史のアクチュアリティ】
【読書案内】
あとがき
文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
87
経済入門では経済学史を勉強するのが一番だという観点から書かれています。経済のキーワード別に項目をまとめてそれに関する経済学者の説をわかりやすく紹介してくれています。最初に経済学を勉強する人にはいい本かもしれません。2016/04/07
まさにい
6
経済合理性という言葉が何と虚しい言葉であるかを感じながら読んでいた。理論は理論にすぎず、制度は制度にすぎない。しかし、何らかの指標がないと政治は行えない。答えはないが、正解に近い解はある。理論に拘泥するのではなく、柔軟に状況を見極めながら制度改革を行っていくしかない。そのためには、責任を持った行動と開き直りの精神が政治家には要求されるのだろう。そんなことを感じながらこの本を読み終わった。2021/01/07
竹花 樒 - Shikimi Takehana
4
アリストテレスに始まり、トマス・アクィナス・リカード・マルクス・ピグーと続く分配をめぐる考察の系譜を辿り、価格の決定メカニズムの問題に取り組んだスミスと収穫逓増を説明するマーシャルなどの再生産を巡る考察の系譜を検討してリカードの投下労働価値説とマルサスの支配労働価値説の対立から限界革命へのパラダイムシフトの流れを概説していく。このように「経済学」を解剖する様々な切り口を用意し、教養としての経済学を体系的に会得するべく、分配・再生産と価値・生存・政府・効用・企業・失業の七つの主題から経済学史を通観する一冊。2012/08/03
クレストン
2
2回目 フランス社会経済史が専門の方の、経済学史の入門書。分配・再生産と価値・生存・政府・効用・企業・失業というテーマと経済学史の歴史的発展を丁寧に論じる。著者曰く経済学は前述のテーマの順番通りに関心の対象が変化したと述べている。これらの概念は経済学を勉強すると対峙するものであるが、体系化された理論の中のファクターとそれらを単純に捉えるのではなくて、この概念が何故理論化されるに至ったのか、歴史や当時の社会の要因なども織り交ぜ、ある種哲学的に考えてみることで現実的な問題として意識させてくれる本です。2021/07/17
クレストン
1
1回目2021/04/25