内容説明
倫理学の基礎理論、規範倫理学、メタ倫理学、政治哲学を体系的に学べる初めての倫理学入門書がいよいよ誕生! 定評のある『入門・医療倫理』シリーズから、英米系の倫理学理論をわかりやすくコンパクトに概説したものとして評価の高い各章を収録。哲学・倫理学を専門としない学生も含め、倫理学を初めて学ぶ人のための最良のテキスト。
目次
はじめに[赤林 朗]
I 倫理学の基礎[総論 赤林 朗、児玉 聡]
第1章 倫理学の基礎[児玉 聡]
第2章 倫理理論[奈良雅俊]
第3章 権利論[蔵田伸雄]
第4章 法と道徳[山崎康仕]
II 規範倫理学[総論 児玉 聡]
第5章 功利主義[水野俊誠]
第6章 義務論[堂囿俊彦]
第7章 徳倫理学[奈良雅俊]
III メタ倫理学[総論 児玉 聡]
第8章 実在論・認知主義[奈良雅俊]
第9章 反実在論・非認知主義[児玉 聡]
第10章 メタ倫理学の現在[林 芳紀]
IV 政治哲学[総論 児玉 聡]
第11章 現代リベラリズムの諸理論[島内明文]
第12章 現代リベラリズムの対抗理論[島内明文]
おわりに[児玉 聡]
BOX一覧
執筆者紹介
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
neputa
9
現代倫理学を体系的に網羅した論文集のような入門書。自分なりの軸となる価値観を求め開いてみた倫理学の扉の向こうは、「結果の正しさがすべて」いや「動機の善性が重要」いや「そもそもの人格やろ」と各論がぶつかり合うバチバチの世界。とはいえ各論の歴史的経緯を含めた形成過程が丁寧に解説されているのでその理由がよく理解できる親切本。更に背景となる哲学や歴史を調べながら読むとより理解が進む。「普遍」に囚われるの良くない。倫理学で言うところの「善」も「正しさ」も「徳」も変わりゆくもの、それが一番の学びだった。2023/03/31
YT
4
便覧のように使う予定で購入したが、わかりやすさと面白さで通読してしまった。笑 基礎・規範倫理学・メタ倫理学・政治哲学の大きく分けて四つに区切られて英米の倫理学の要点が抑えられて説明されておりざっくり外観をつかむにはもってこいな構成になっている。 前半で規範的な倫理学の考え方を整理して、政治哲学のパートでは リベラリズムの批判として補完し合うような形で共和主義やフェミニズム、ケアの倫理も記述されていて勉強になった。 これからもお世話になると思う一冊です。2023/01/27
Bevel
4
個人的にポイントが高いのは、倫理と権利、倫理と法について関係について書いてる点(特に法との関係について厚い)。一度社会に出たことがある人に、倫理の話をするとき、まっさきに出てくるのが、法律に従ったらよくない?とか、基本的人権を守るのが倫理じゃない?みたいな話だったりするので。あと、マクダウェルとかヌスバウムあたりにうまくたどり着けそうな気になる点もよかった。2021/12/12
すずき
4
英米系の倫理学の論点が綺麗に整理されているとてもよい入門書だと思う。規範倫理学については功利主義、義務論、徳倫理の各論をそれぞれ善の理論、正の理論、善と正の関係というポイントで整理しているのが特によい。メタ倫理になると流石にそこまで単純な整理を提供できないが、それでも道徳の規範性、客観性、動機付けのヒューム主義の3つを全て整合的に説明するのが困難というトリレンマの解消をメタ倫理の根本問題と位置づけ、整理している。政治哲学など周辺分野に関わる人もぜひ読むべき一冊だろう。2019/03/30
Ryo
3
現代社会のよく議論されている問題をより理解するために、倫理を学んでおくことはとても役に立つと思いました。2019/10/24
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